食え食えおじさんの気持ち

エッセイ

実家から荷物が届きました。

中身はいつものように洗剤とか調味料とか缶詰とかお菓子とか、両親が良かれと思って選んで詰め込んでくれた物たちです。

高齢の両親がこんなに色々買い集めて、重い荷物をパッキングして発送してくれたんだなと思うと、本当にありがたいことです。

それで、先ほどさっそく「荷物が届きました~」と実家にお礼の電話を入れたところ母が電話に出まして、荷物の中身についての説明をあれこれされて、沢山入っていた色んなお菓子についても「駅前のデパ地下で初めて見つけたから買って送ったのよ!美味しそうでしょ!食べてみな!」と、小さい子供にお菓子を勧めるように「食べてみな!」を繰り返しておられました。

こんなに沢山のお菓子を一気には食べれないよ(^^;と心の中で思いつつ、何度も「食べてみな!」を繰り返す母の言葉を聞いていると、昔の毒親っぷりが酷かった頃の母よりは表向きだけかもしれないけどだいぶ丸くなってくれましたし、いつまでたっても私は母にとって子供なのかもねぇなどと思えてきました。

 

ところで、「食べてみな!」を繰り返していた母の言葉を聞いていたら、ふと、昔の記憶が蘇ってきました。

例えば、親戚の集まりとか、父の友人家族の集まりとか、大人たちとその子供たちが大人数で集まるような食事の場で、「ほら、若いんだから、もっと食え!遠慮なく食え!食え!」と、やたらと若者に料理を勧めて食え食え言うおじさんって必ず1人や2人いましたよね。

いわゆる、食え食えおじさん。笑

当時は、年長者が若者が遠慮しないように気を使って言ってくれているんだろうなぁと解釈していましたけれど、食え食えおじさんたちの年齢に自分がなってみたら、もしかしたらあれは年長者の配慮なだけではなかったかもしれない?と思うようになりました。

 

年齢を重ねるごとに健康も気がかりになってきて、脂っこいもの、甘いもの、塩味が強いもの、お酒は程々に、などなど気を付けなければならないことがどんどん増えてきて。

若い頃のようにお腹いっぱい食べることもお酒を好きなだけ飲むことも、今では罪悪感が付きまとい、いつも腹八分目を心がけなければならなくなってきました。

だからなのかな、自分が食え食えおじさんと同じくらいの年齢になったら、何も気にせず何のためらいも無く好きな物を好きなだけ食べて飲んでいる若者を見ていると、なんだか不思議とこちらまで爽快な気分になって、「そうやって思いっきり飲み食いできるのも若いうちだよ!今のうちに食っとけ!食っとけ!」と心の中で思たりして、気付けばいつの間にか自分が昔いた食え食えおじさんになっていることに気付いたのです。

モリモリ食べてグビグビ飲んでいる若者の姿を愛でる、みたいな。笑

だから、若い頃に必ずいた食え食えおじさんたちも、もしかしたら若者たちへの配慮なだけでなくて、今の私のようにモリモリ食べてグビグビ飲んでいる若者の姿を愛でたかったのかもね~?なんて思う今日この頃です。

エッセイ

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