我が家の最寄り駅周辺は、駅と直結している商業施設が幾つかあり、少し歩けばショッピングモールもあるので、たいていの買い物は事足りるので何気に便利だなとは思っているのですが、それよりもなによりも私が気に入っているのが、駅前の通りから一筋入った所に昔からずっとやっている商店街があることです。
最近では全国チェーンのお店もチラホラ増えつつありますが、昔からずーっとここでお商売をされてきたんだろうなぁと思われる個人商店もまだまだ沢山あって、それがまたいかにも商店街らしくてイイ感じなんですよね。
そんな商店街には、「このお店があってくれることは、この街に住んでいるメリットの1つである!」っと言うほど我が家が大変お世話になっているお店が幾つかありまして、中でも1番と言っても過言では無いのが、とにかく安くて良心的でアットホームな、まさに庶民の味方的存在の八百屋さんです。
お店のお母さんがレジをして、お父さんがガンガン野菜の品出しをしてくれる、昔懐かしい感じの八百屋さんです。
さほど広くない店内にギッシリと野菜たちが並び、買い物客はお店の右側から店内に入って、お会計の列に並びながら~野菜を買い物かごにいれながら~一方通行で店内をコの字型に進み、お店の左側の出口の所にお店のお母さんが座っていてお会計をしてくれます。
お会計はもちろん、現金のみ。
昔ながらの手打ちのレジなので、「はい、水菜80円、ニラが3束で100円、えのきが2つで100円、全部で280円ね!」と、そろばんをはじくようにお会計をしてくれるんですけど、お母さんの何が凄いって、毎日変わるであろう野菜の値段を全部覚えていてレジ打ちをしているのです。
たまちこちらが、例えば何かの野菜を1つ80円で買おうとしたら、「今日は2つで100円だよ!」なんて教えてくれるのも、優しいです。
我が家の食卓はここの八百屋さんに助けられてきましたし、ここの八百屋さんですら野菜が高くなっていたとしたら、その時はもう諦めがつくくらいの感じです。
そんな八百屋さんに久しぶりに寄ってみたら、なにやら店内に張り紙が貼ってありました。
何だろう?とパッと張り紙を見てみると「閉店セール!!!」の文字が。
そしてその下に「56年の歴史に『3月31日』幕を閉じることになりました」と書いてあって、思わずその場で張り紙を見たままフリーズしてしまったくらい、もう、もう、もう、大ショック!
そして、ショックだったのは他のお客さんも同じだったようで、高齢の女性が「お店閉めちゃうの?」とレジのお母さんに話しかけていたので、私はすかさず聞き耳を立てたところ、どうやら八百屋さんが入っているビルが建て替えることになり、別のビルに店舗を借りてお店を再開することも考えたようですが、そうなると今までの様な値段で野菜をお客様に提供できなくなってしまうとのことで、それならと閉店を決意されたとのことでした。
いつも家計を助けてもらっていた八百屋さんが無くなってしまうのは、かなり痛手です。
なにより、昔ながらの本当に素敵な八百屋さんの景色が商店街から消えてしまうのは、心情的にめちゃくちゃ寂しいし残念です(T_T)
ああ、また1つ、いいお店が姿を消してしまう・・・でも、これが時の流れということなのよね。
閉店まであと半月くらい、感謝しつつ、最後までお世話になりたいと思います。
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