やっと気づいたご近所さんのこと

エッセイ

「私は初対面の人に対して、直感で自分に合う人と合わない人を見分けることが出来ないのです。なので、しばらく関わってみた後に、第一印象がイマイチだなと思った人が実は自分と気の合う人だったりしたこともあるし、第一印象が良かった人でも実は自分と合わずに嫌な思いをしたこともあります。 」

と、以前このブログに書いたことがありました。

そしてつい先日、改めて「やっぱり私って、人の本質的な部分に気づくのが遅いんだなぁ。」とつくづく思ったのでした。

ご近所さん

先日、出先から帰宅した時に、ご近所さん(Aさん)に久しぶりに会いました。

Aさんも我が家も数年前まで犬と暮らしていたので、犬の散歩仲間と言った感じで知り合いになりました。

ただ、このAさん、とにかくおしゃべりが大好きで、散歩中に会うと(捕まってしまうと?)一方的に弾丸トークを続けられて長いので、私自身が立ち話みたいなのは得意ではないものですから、話を切り上げてもらうよう仕向けるのに一苦労でした(^^;

かと思えば、こちらから挨拶しても「あ…どうも~…プイッ」みたいなこともあって、よく分からない人だなぁと思っていました。

とにもかくにも、たぶんAさんにとって犬の散歩と言うのは、文字通り犬の散歩であり、近隣の犬を飼っている人との出会いのツールであり、大好きなおしゃべりタイムでもあったんだろうなって感じでした。

私の勝手なイメージ

そうやって毎日毎日、朝と夜、犬の散歩をしている誰かしらに声をかけては(私もその中の1人)長々と立ち話をすることで、Aさんはいつしか、近隣のありとあらゆる情報を何でも知っている情報通になっていきました。

近所のお婆さんも「Aさんに聞いたら分かるかも。Aさん何でも知ってるから。」と言っていたくらいです。笑

そして、会うとこちらが聞いてもいない近所の情報をあれこれと話されることもあって、私は少し心の中で警戒するようになりました。

なんだか気分屋みたいなところもあるみたいだし、噂話の種にされたくないと言いますか。

近所の事は何でも知っていて、聞いてもいない話を色々とすると言うことは、もしかしたら私と話した事とか我が家の事もどこかの誰かにペラペラと話ているかもしれない、なんて思ったのです。

事情があったと知った日

そんな感じで私はAさんをちょっぴり警戒しつつ過ごしていたのですが、それからしばらくして、我が家の愛犬が天国に旅立ち、その数ヶ月後にAさんの愛犬も天国に旅立たれました。

毎日の犬の散歩が無くなれば、いくらご近所でもなかなか会うこともなくなり、そうこうしているうちにコロナ渦に突入して月日が流れ、先日、3年ぶりくらいかな、とにかく久しぶりに偶然ばったりとAさんに会ったのです。

以前はちょっぴり警戒していたAさんでしたが、とは言え、元々は犬同士の散歩友達でしたから

「お元気でしたか?」「なばなさん、猫ちゃんと暮らし始めたんですってね?」(←なぜだか相変わらず情報通。笑)

「そうなんですよ、また里親会にお世話になって、今度は猫ちゃんに来てもらいました。」「Aさんは、またワンちゃんと暮らしたりしないんですか?」

「いや、もうあの仔以外の仔は…無理かなぁ~」

とか話しているうちに、少しお互いの愛犬の思い出話になり

「あのね、なばなさんに悪かったなって思っていてね。」

「うちの仔がどんどん体調が悪くなっていってた時に、なばなさんとこのワンちゃんが元気にお散歩しているのを見て、羨ましくなっちゃって。」

「なんか、挨拶もほどほどになっちゃった時があったの。ごめんなさいね。」

と打ち明けられたのでした。

Aさん、ずっと気にしていたんだなって知ったのでした。

やっと気づいたご近所さんのこと

そんな話を聞いて、Aさんにも事情があったんだなって理解しました。

そしてAさんは、「良くも悪くも」自分の感情がストレートに表に出てしまう人で、それなら良いと言うわけでもないと思うけど、気分屋のような態度もとりたてて悪意があったわけでなかったことも分かりました。

世の中には、ニコニコ愛想よくしていても裏で悪意を持っているような人もいますからね。

それに比べれば、分かりやすい人と言うか、良く言えば裏表が無いと言うか。

それに、後からちゃんと素直に事情を話して謝ってくれる人であることも分かりました。

先代の愛犬が里親会から我が家に来てくれて、ほどなくしてAさんと知り合ったので、もう顔見知りになって17年は経つと思いますが、私はやっと少し、ご近所さんの本質的な部分に気づけたような気がしました。

17年・・・かかり過ぎでしょ(--;

私に人を見る目があれば、もっと早く「ああ~この人はこーゆー人なのねー」と気楽にご近所さんとして接することが出来ただろうにねぇ。

人を見る目が無くてやみくもに誰の事も信じてしまうのも怖いけど。

人を見る目が無くてやみくもに警戒しながら人と接するのも疲れます。

そんな自分が、やれやれですわ。

スポンサーリンク

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました