アメフトのとばっちり

エッセイ

スポーツ観戦と言えば、主にサッカーがメインの我が家ですが、夫がスポーツ観戦が全般的に好でかなり色んなスポーツを観るものですから、私もルールはザックリとしか分からながらに一緒に観たりしています。

サッカーがオフシーズンの時期なんかはラグビーやアメフトをよく観ているのですが、そんな私が、輝かしい成績もさることながら「超カッコエエ!」と男前っぷりでファンになったのが、アメフトのクオーターバックのトム・ブレイディ選手。

彼が今年の2月、23年間にわたる現役生活にとうとう終止符を打ちました。

改めて引退を惜しみつつ、本当に強かったなぁ~、やっぱりカッコエエなぁ~、なんて思ったりしていたところ、私はふと、試合とは全く関係ないとある出来事を思い出してしまったのでした。

部長代理との会話

話はさかのぼり、私がまだ20代だった頃に勤めていた会社でのことです。

勤務していた支社に、大学時代にアメフトをやっていた人(以下、課長代理)がいて、ある日この課長代理が

「会社にアメフト部があるんですけど、昨日(週末)練習してたらなんか手首痛めちゃったみたいで痛いんですよね~(^^;

と言いながら手首をさすっていたのですが、まぁ、コチラとしては

「大丈夫ですか?」

としか言いようもなくて、課長代理も

「とりあえず…大丈夫です。」

と、その話はそのまま終わりまして。

それから3日ほど経った朝

出社して、エレベーターを降りて、制服に着替えるために更衣室へ向かおうとしていたら、デスクの方で朝っぱらから何やら皆さんとワイワイ話をしている課長代理が私を見つけて

「あ!なばなさぁ~ん!ちょっといいですかぁ~?」

と呼ぶので

「どうしたんですか?」

とか言いながらデスクの方へ近づいて行くと、突然

「なばなさんって、免許持ってる?」 「あ、はい・・・」

「オートマ限定?」 「いえ、一応マニュアルですけど・・・」

「よしっ!よしっ!決まった!」 「へっ(??)」

なんてやり取りがあり、何?何?と困惑している私に、課長代理が笑顔で自分の左手を差し出して見せてきました

これぞまさに「とばっちり」

その手首には、ガッツリとギブス

「どうしたんっすか?」

と聞きながら、そう言えばこの前アメフトの練習で手首痛めたって言ってたよな~なんて思っていたら

「なんかずっと痛みが引かないな~っと思って、昨日の夜にちょっと仕事抜けて会社の近くの病院行ったら、骨折してたの。」

「ええっ?!3日間も骨折してるの気づかなかったってことですか?!

うん、そう!アハハッ(^^)

とバカみたいに笑いながら説明してきたのは

「今日は仕事で車で行かなきゃいけない所があるんだけど、骨折しちゃってたから運転出来なくて、他の役職の人はそれぞれ予定があって変わってもらうの無理で、マニュアルの運転出来る人を今探していたんだけど、みんなオートマ限定の人ばかりで困ってたんだよ~、だからなばなさん、今日これから車の運転よろしくね!

話を聞いて焦った私は、マニュアルの免許は持っているけど家ではオートマ車に乗ってることとか、都内の首都高の運転なんて慣れてないとか色々言ったけど、問答無用で制服に着替えることなくそのまま会社の駐車場へ連行され。

で、車を見てみたら、車左ハンドルではありませんか

チーン…(ーー

もうね、終わったと思いましたね。

こうして私は、アメフトのせいで(?)人生初の左ハンドルの車を運転する羽目になり、助手席に乗る課長代理のナビを頼りに震える手でかなり前のめりになりながら首都高を運転したのでした

ただの事務職なのに・・・

本当に怖かったんだから・・・

ま、お昼ご飯でハンバーグをご馳走になったけども・・・

そしてかなり美味しかったけども・・・

今でも忘れられない1日でございます。

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