前回の【本当にたたかったお嫁さま】その15.「結婚式場見学」では、
2000年春、週末を利用して候補に選んだ3ケ所の結婚式場の見学をした結果、老舗レストランが経営している銀座にある結婚式場が気に入ったので、仮予約として10月に結婚式場に予約を入れました。
あとは、披露宴でレストランが提供する料理の数(出席者の人数)を確認してから、2週間以内に式場に電話連絡を入れて人数を伝えれば、正式な予約として受け付け完了です。
母は相変わらず話が出来るような状況ではなかったので、私は父だけに結婚式の日取りを伝え、招待したい(体調や都合が大丈夫で招待出来る)親戚の人数の確認を頼んでみたところ、快く引き受けてくれたので、やっと少しホッとしていたのですが・・・
それまで完全無視で息をひそめていた母が、本性を現しました。
今日はそのへんのお話をしたいと思います(^^)
私が結婚の意思を伝えて以降、母は「お前のことなんて知ったことではない!」と言わんばかりに私のことは完全無視でしたが(^^;父はたぶん、四六時中怒りをみなぎらせている母が恐ろしかったんでしょうね、母の怒りの火種である私とも必要最低限しか関わろうとしませんでしたけど、それでも、私の頼みの綱が父しかいないことは理解してくれていたようで、結婚式に招待する親戚の人数の確認を頼んだ時は、すんなりと引き受けてくれました。
そんな様子を見て私は「父が私と母の間に入ってくれれば、なんとか結婚式まで辿り着けるんじゃないか…」と心の中で思うようになっていました。
でも、こんな状況で父一人に頼んだことは、父にとっては大なり小なり負担になってしまうのは私にも分かっていたので、少し申し訳ないような気持ちもありました。
なので、招待する親戚の人数の件も「父の都合の良いタイミングでやってもらえればいい」と思って、私からは急かすようなことはしないでおこうと思って、私は日々淡々と仕事へ行っては真っすぐ帰宅して過ごしていました。
ところがです。
結婚式場に電話連絡をする期限は、2週間以内。
でも、1週間経っても父からは何の途中経過の話も返事も無くて、父もまた淡々と仕事へ行っては帰宅する毎日が続いていて、少し心配になってしまった私は、8日目の夜に
「あのぉ、親戚の人数って・・・どう?」
と聞いてみたところ
「まだ、ちょっと確認してるから、もう少し待ってて。」
とのことで、一応確認作業はしてくれているんだなと分かって少しホッとして
「うん、分かった。お願いします。」
と、再び父にお任せしました。
でも、10日経っても、父からは何の話もありませんでした。
あと4日以内に式場に連絡を入れないと・・・とだんだん気持ちが焦ってきましたが、父を信じてグッと堪えて、12日経つまで待ってみたんだけど、父から話しかけてくる様子も無かったので、さすがに「もう間に合わなくなる…」と思って
「お父さん、悪い。そろそろ式場に連絡入れないと間に合わなくなっちゃうんだぁ。」
と伝えると、父の挙動が微かにちょっと変と言うか、うろたえていると言うか、「ん?何だ?」と直感で思った私に、父が意を決したように一言。
「あのさ・・・○○(母の名前)が、『結婚式に出ない』って。」
・・・・・えっ?!・・・・・あぁ…そう来たか・・・・・
父のこのたった一言で、長年苦しみながら毒親である母と暮らしてきた私は、一瞬で全てを理解したのでした。
母が本性を現したのです。
- 母は私たちの結婚を認めていないばかりか、まだ何とかして阻止してやろうと思い続けていると言うこと。
- カレが実家に結婚の挨拶に来た時に、母が言った「なに言ってるのぉ!結婚式はやった方が良いわよ。結婚式をして親戚にご挨拶しておかないと、親戚に不幸があった時にお葬式の場で『はじめまして』なんて挨拶することになっちゃうでしょ。」と言う言葉は、私たちのために言ってくれた言葉ではなくて、他人であるカレの前で良い母を演じていただけだの、その場しのぎの言葉だったと言うこと。
- 母は私たちを困らせたい一心で手段を択ばないと言うこと。
- 父はこの12日間、「結婚式に出ない」と言う母をずっと説得し続けてくれていたのでしょう。
- 招待する親戚の人数の確認をする以前の話でつまづいていたわけです。
- それでも母が「結婚式に出ない」と譲らなくて、父は私になかなか返事が出来ずにいたんだろうし。
- 父もあの状態の母を相手に話をするのは、本当に大変だっただろうと思いました。
父の言葉を聞いて、これだけのことを理解した私は、父にはもうこれ以上「頑張って説得してよ!」なんて言えませんでしたし、頼んだところで母が気持ちを変えることも無いだろうと分かったので、
「・・・うん、分かった。ありがとうね。」
とだけ伝えて、この話は終わりにしました。
と言うか、諦めました。
っと同時に、カレの結婚の挨拶の時に続いて、これが2度目の結婚の破断を覚悟した瞬間で、私の心はどんどん暗くなっていったのでした。 ~ つづく ~
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