大人の本気の「バーカ!」について

エッセイ

突然ですが、私は先日、もの凄く久しぶりに他人から本気の「バーカ!」と言う言葉を投げかけられました。

マンションの敷地

シチュエーションとしては、自転車に乗っていた時のことでした。

我が家が暮らすマンションは周囲の敷地内が公園になっていたり歩道になっていて、マンションの住人だけでなく誰でも公園を利用したり歩道を通り抜けすることが出来るのですが、ただ、この歩道の一部区間が、いかにもマンションの敷地内なんです~って感じではない所があって、マンションの住人ではない方にしてみれば、そこはただの「公道の歩道」にしか見えないと思います。

なぜなら、車道の横の歩道がその道しかないからです。

でも、その歩道をそのまま進むと公園へと続いているので、また途中からは完全にマンションの敷地内だと分かる区間に入りますし、そこからは自転車での通行は禁止されています。

つまり、同じマンションの敷地内でも、自転車で通れる公道の歩道のような区間と、マンションの敷地内だと分かりやすい区間があると言うわけです。

でもそれって、このマンションに暮らしているからこそマンションの敷地についても知っているけれど、住んでいない人にしてみれば、もしかしたらマンションの公園だって市とかが管轄している公園だと思っている人もいるかもしれません。

そんなことを踏まえて、話を元に戻します。

すれ違いざまの捨て台詞

私は自転車に乗ってマンションを出て、公道の歩道のような区間を自転車で走っていたのですが、途中から自転車通行禁止の区間に入るので、私は車道に降りました。

そして、タイミング悪く後ろから車が来ていることに気付きました。

ここで、この道路の動線の矛盾しているポイントが4つあります。

  • 歩道はマンションの敷地内の公園へ続いているけれど、途中から自転車での通行は出来ない
  • だから、自転車の時は車道に降りる必要がある、のですが
  • 車道に降りてそのまま自転車を走らせると、逆走になってしまう
  • なので、反対側の歩道に渡りたいけれど、反対側の歩道に渡るための横断歩道もない

そんなわけで、私は車道に降りたものの、ちょうど後ろから車が来ていたので、横断歩道も無い車道で車の前をいきなり横切って反対側の歩道に渡ることも出来ないので、ブレーキを握って減速し、車が通り過ぎて行くのを待っていましたが、その間、自転車に乗ったままだったので2~3mほどノロノロと前進してしまいました。

すると、前方から自転車に乗った男性が何やら猛ダッシュでこちらに向かって自転車を走らせてきているのが見えました。

明らかに、普通に自転車を走らせているレベルではなく、猛ダッシュと言った感じに

「えっ?なんかこっちに向かって来てる?」

とビビッていたら、私の横ギリギリを通り過ぎながら

「逆走してんじゃねーよっ!バーカ!」

と、捨て台詞を吐いて行かれました。

それが言いたくて、猛ダッシュで近づいてきたみたいです。

大人の本気の「バーカ!」が面白い

まあ確かに、道路の動線の矛盾があるにせよ、どんな理由があったにせよ、私は2~3mだとしても車道に対して逆向きに動いてしまったので、そこは交通ルールとしては反省すべき点です。

その男性は間違ってないです、うん、うん。

ただまぁ、わざわざ猛ダッシュで自転車を走らせて近づいて来たこととか、久しぶりに本気で「バーカ!」と言う大人を見たので、なんか…ちょっと笑いそうになって、というか、ちょっと笑ってしまいました。

「バーカ!」「バーカ!って言うお前の方がバーカ!やーい!やーい!」と子供の頃の口喧嘩で言い合った記憶はありますけど(笑)、大の大人が、親しい友人同士でふざけて言うのでもなく、知らない人に向かって本気で「バーカ!」って言うことなんて、そうそう無いじゃないですか。

大人の本気の「バーカ!」が、私の中で反省する気持ちを上回って、なんだか面白くなっちゃったんですね。笑

まあ、ここのマンションの敷地事情について知らない人かもしれないし、どうしても一言申したくてあれだけ猛ダッシュで自転車を走らせて来たのでしょうし、自転車の男性も「バーカ!」と言えてスッキリしたのなら、私は「全然よろしくてよ。」って感じです。

たぶん、私のこの「笑いのツボ」は他の人にはなかなか理解されないだろうなと思いつつ、見知らぬ大の大人に本気で「バーカ!」と言われて思わずニヤッとして笑いをこらえていたおばさんは、もしも傍から見ていた人がいたとしたら、ちょっと不気味だったかもしれません。

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