鳥の勇気

エッセイ

毎年、近所のアパートの軒先にツバメが巣を作ります。

心優しいこちらのアパートの人は、軒先にCDのようなカラス除けグッズをぶら下げて、ツバメの雛がカラスに襲われてしまわないように守ってあげていて、おかげで今年も雛たちは巣の中がぎうぎうになるほどすくすくと育っています。

これまでここからいったい何羽のツバメが巣立っていったんだろう?

そして、ここで育つ雛たちは、我が家が暮らすマンションの下にある公園辺りで飛行訓練をするので、毎年リビングの窓からベランダ越しに子ツバメ達の飛行訓練の様子を見ることができて、とても可愛いです。

それにしても。

鳥って凄いなって思うのです。

人間の子供も、鳥の雛も、生まれた瞬間に自分が空を飛べるか飛べないかなんて分かるはずも無いじゃないですか。

それなのに、人間で例えるならば、生まれたての赤ん坊から子供くらいに成長したら、鳥はある日突然親から「空飛べるんやで。ほら飛んでみぃ!」なんて言われるわけでしょ。

自分、空飛んだことも無いのに。

それなのに、親鳥を信じて意を決して安全地帯の巣から空にむかって飛び出す瞬間って、どれだけの恐怖に打ち勝って飛び出すんだろう?

その鳥の勇気たるや凄いなって思うのです。

今年もそんなツバメたちの成長を見れて嬉しく思いつつ、猫くんを抱っこして窓辺に立ち一緒に外を眺めております。

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