コロナ渦が落ち着いてきてやっと世の中的にも日常が戻ってきた感じになってからも、両親は「いや、まだだな。」と言って私ともなかなか会おうとしなかったので、かれこれ4年ほど会っていなかったのですが、昨年末に母が白内障の手術をすることになったのを機に久しぶりに両親と再会しました。
そして、診察や入院の手続きなどで何度か実家へ行っていた時に、人生で初めて両親と色々な話をする機会があって、両親のお墓のことについても話を聞きました。
私の両親が考えているお墓のこと
両親のお墓について話をする前に、まずは父と母それぞれの実家のお墓について軽くふれておきますと、まず父は、次男なので父の実家(本家)のお墓には入らないですし、なおかつ父は地元から離れてずいぶん経っているので、今暮らしている神奈川県からも遠い本家のお墓がある福島県のお寺さんにお墓を建てることは考えていなさそうです。
そして、母方のご先祖さんや親戚たちは皆さん東京にある同じお寺さんにお墓を建てて入られていて、私の祖父母や直径のご先祖さんたちもこのお寺さんにお墓があるので、私はてっきり、両親はこの東京のお寺さんにお墓を建てるのかなと思っていました。
ですが、実家へ行った時に母が言っていたのは、自分たちのお墓は建てず、築地本願寺の納骨堂に入ると言う選択でした。
話しを聞いた時は、自分ファーストの母がまさかお墓を建てない選択をするとは思ってもいなかったので少し驚きましたが、私が一人っ子で、娘で、既に嫁いでいて、子供がいない、そう言ったことから納骨堂の選択を考えたのかもしれないなぁとは思いつつ。
ただ、これはもしかしたら母だけの考えかもしれないな、とも思いました。
なぜなら、お墓の話は母だけが話をしてきて、その横にいた父はそれに対して何も言っていなかったからです。
母は人の意見を聞かないところがあるので、父にお墓はどうしたいかを聞かずに一方的に「私たちは納骨堂でいいわよね!」と有無も言わさず意見を押し付けて、父は母の意見に同意していない可能性があるかもしれないと思ったのです。
自分がそうされて育ってきたので、もしかしたら?と感じました。
なので、両親の納骨堂の話はまだ決定事項ではないと思ってはいます。
夫の両親のお墓のこと
続いては、夫の両親のお墓のことについてお話します。
例えば私がお墓に入るとしたら、私は長男であり一人っ子である夫に嫁いだので、状況的に一般的には夫の両親のお墓に夫婦そろって入ることになるのですが、ここでちょっと特殊な(?)夫の両親のお墓の説明をしたいと思います。
夫の父(以下、義父)は神戸出身で、男ばかりの5人兄弟の四男です。
なので、義父のご両親やご先祖さまのお墓は神戸にありますが、四男である義父は本来ならばそのお墓とは別にお墓を建てるはずだと思います。
ですが、ここが義父家の不思議なところなんですけど、なぜか義父の5人兄弟(と各奥様たち)は皆さん、この神戸の同じお墓に入られるのです。
理由は、夫も分からないみたいです(^^;
なので、義父も、義母も、もちろんこちらのお墓に入られました。
したがって、その方式に従うならば、夫も私も将来はこの神戸のお墓に入ることになるのです。
お墓は神戸駅からほど近く、山がまるっと全部お墓になっているような感じなので、とにかく広いですしお墓も沢山あるので、お墓の住所みたいなのをしっかり覚えておかないと辿り着けないくらいなのです。
納骨の時は、お坊様も私たちも親戚も、全員で迷子になったくらいです。笑
今から一人で夫の両親のお墓参りに行って来てと言われても、たぶん、いや、絶対に無理だと思います(^^;
そんな広い広い山の中の、数えきれないくらいのお墓の中に、義父家のお墓はあるのです。
私はお墓はどうしたいか?を考えてみた
そんなこんなで、まだ父の意見を聞いてはいないので私の両親のお墓の件は決定事項ではないと思っていますが、もしも本当に両親が納骨堂と言う選択をするのなら、私が恐れていた一人っ子がゆえの「墓守」の責任を負わなくて済む可能性が出てきたわけです。
これまで両親とお墓の話なんてしたことが無かったですから、私は子供の頃から何となく漠然と「両親の墓を守れ!両親と一緒のお墓に入れ!もしくは両親と同じお寺さんにお墓を建てなさい!」なんてことを言われるかもしれないとずっと思っていました。
でも違う可能性が出てきて、私は少し、自分のお墓について初めて考えてみることが出来ました。
私がこの世から旅立った時、私はどうしたい?
ずっと前に、散骨と言うシステムがあると知って「へぇ、いいかも~」と思ったこともありましたけど、やっぱり夫と一緒がいいです。
でも、土地勘もなく知り合いもいない神戸の町の、山の中の、数えきれないほどのお墓の中にある義父家のお墓に入るの・・・ちょっと寂しいな。
義父母と同じお墓に入りたくないと言うわけではないです。
だけど、もしも私が先に旅立ったとしたら、埼玉のこの家からは遠くて夫もお墓参りになかなか来れないでしょうし、場所的に寂しいなと思ってしまったのです。
夫の両親が眠るお墓に入りたくないと言ってみた
希望としては、まだまだお墓の話をするのは先の話だと思いたいけれど、人はいつ何があるか分からないなとも思うと、万が一のことがあってから自分の希望を伝えられていなかったことを後悔するのは嫌だなぁと思って、先日
- 神戸は私にはあまりゆかりの無い場所だし、お墓は広い山の中だし、ちょっと寂しいと思っていること。
- でも、夫とはずっと一緒にいたいと思っていること。
- 義父母と同じお墓に入りたくないと言うわけではないこと。
のんびりテレビを見ていた時になんとな~くな感じで夫にお墓のことを話してみました。
すると、夫はいともあっさりと、「別にええんちゃう、あのお墓じゃなくても。」
「えっ?お義父さんとお義母さんと同じお墓に入らないの、息子としては寂しいんじゃないの?」と聞くと「それはかまわんよ、今生きている自分たちがどうしたいか?の方が大事やし。」と即答でした。
あれこれ考えてみたりして、ちょっと意を決して話してみた私としては、この夫の潔いほどの即答っぷりに驚きつつも、一歩間違えば「何言ってるの?」とちょっとした口論になりかねなかったことでさえ「今自分たちに出来る最善策を考えよう」としてくれたことは、本当にありがたかったです。
そして結局のところ、神戸のお墓に入らないならばどうするの?については、まだ何も調べたりしていないので決められていないのですが、とりあえず、今後ゆっくり検討できることになって嬉しく思います。
ちょっと思い切りのいる話でしたが、ちゃんと話しをしてみて良かったです。
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