前回の【本当にたたかったお嫁さま】その11.「決心と新たな不安と」では、
「結婚式はしないつもりです。」と答えた私たちに母から助言があり、なんだかんだ言いつつも母は私たちの結婚のことを認めてくれているかのような素振りを見せたのですが。
毒親の特徴の一つに「世間体をとても気にする」と言うものがあって、カレがいる間は良き母を演じていただけで、カレが挨拶を終えて帰った途端に豹変していつもの母に戻り、大爆発を起こしたのでした。
後日、そのことをカレにも正直に伝えることにしたのですが、私の心の中はじんわりと不安が広がっていました。
今日はそのへんのお話をしたいと思います(^^)
カレが結婚の挨拶を終えて帰った後に大爆発をして暴言を吐きまくって以降、母は元の怒りをみなぎらせた顔に戻り、再び私とは目も合さなければ話もしない完全無視!無視!無視!無視!状態になりました。
ただまあ、カレと一緒に結婚の挨拶を終えて、何があっても、両親と縁が切れたとしても、母にはもう絶対に屈しないと決心がついていたこの頃の私的には、何の根拠も理屈も無い暴言を延々と浴びせかけられるくらいなら、いっそそうやって無視してくれていた方が楽だなと思うようになっていました。
だって私、それまでずぅーっと、本当にずぅーっと、「何とかして親に認めてもらおう」「頑張っていればいつかきっと分かってくれる日がくる」と信じて頑張り続けた人生だったんです。
そこまで私にやれることは全部やり切ってもなお、母が変わってくれることはありませんでしたし、娘の幸せを阻止しようとさえしているのですから、それ以上私に出来ることなんて、もう何もありませんでしたね。
なので、ひとまず母のことは放置しておいて。
この頃の私の気がかりは、カレのことでした。
カレ的には、私の両親への結婚の挨拶は、私が心配していたよりもずっと良い感じで終えることが出来たと思っているはずです。
私から事前に聞いていたような母の異常な言動も目の当たりにすることなく済みましたからね。
でも実際は、カレが帰った後に母が本性を現して、どこまで本気なのか?分からないような暴言を吐きまくりまして、その事は、今後カレが私と結婚の準備を進めるためにも、カレの身を守るためにも、カレも知っておいてもらった方が良い情報だろうと思い、カレに正直に話すことにしました。
とは言えです、私の心中は穏やかではありませんでした。
だって、これから自分の義理の親になろうとしている人がですよ、問題なく挨拶を終えたと思っていたのに、陰で「もう二度と敷居をまたがせない!」とか「もう一生会わない!」とか言ってただなんて知ったら、そんなの、嫌な気持ちになって当たり前じゃないですか。
なんだったら、やっぱり彼女のお義母さんって本当にそんな人なんだなって分かって、結婚の話だって気が重くなるかもしれませんしね。
もしも私がカレと逆の立場だったとして、カレのご両親が激おこだったと知ったら、たぶん私、相当凹みますもん(TT)
そんな訳で、私は頭の片隅で「この結婚の話を断られたとしても、それはもう、カレのせいでも何でもないし、その時は仕方ないとあきらめよう。」と思いました。
これが1度目の、結婚の破断を覚悟した瞬間でした。
そして後日、意を決してカレに電話をしまして、カレが帰った後に起きた母の話をしたのでした。
一通り母が言っていた言葉も伝えてから、何とも申し訳ない気持ちでいっぱいになった私は「ごめんね。」と謝ったのですが、間髪入れず「なばなちゃんが謝ることじゃないやん。」と言われました。
「それに、二度と家に来るなって言うなら行かないし、二度と会わないって言うなら会わないし、それならそれで、ええやん?(^^)」
「へっ(??)いいの?」
「ええんちゃう?だって、結婚するのは自分たちやし。」
私はずいぶん気まずい状況になってしまうかもと覚悟していたので、カレのこの何の迷いも無い、アッケラカンとした返事に、本当に心から感謝してグッと涙をこらえながら「うん、それもそうだね。ありがとうね。」と伝えたのでした。
こうして、私の実家への結婚の挨拶で立ちはだかっていた母の壁は、なんとか無事に突破することが出来た私たち。
そして、問題だらけではありましたが、母の「結婚式はやった方が良いわよ。結婚式をして親戚にご挨拶しておかないと、親戚に不幸があった時にお葬式の場で『はじめまして』なんて挨拶することになっちゃうでしょ。」と言う助言は素直に受け入れて、続いては、結婚式の準備にとりかかることにました。
そして、まずは式場探しを始めようと思ったのですが、何をどう探せばいいのやら分かりません。
こんな時、普通のご家庭なら娘から母に「結婚式場ってどうやって決めるの~?」「お父さんとお母さんの結婚式の時はどうやって探したの~?」なんて聞いたりも出来るんでしょうけど、私が母に聞けるはずもありませんでした。
でも、そんなこと分かっていたことです。
そんなことでへこたれていたら、それこそ母の思うつぼで、結婚までの道のりは遠くなるばかりです。
私はとりあえず本屋へ行って、結婚のど定番の「ゼクシィ」を買って、情報雑誌1冊を握りしめて前に進むことにしたのでした。 ~ つづく ~
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