【本当にたたかったお嫁さま】その34.何事も無かったかのような夜

・本当にたたかったお嫁さま

前回の【本当にたたかったお嫁さま】その33.「父が私の父としていてくれた日」では、

2000年9月下旬の日曜日、予定通り行われた両家の顔合わせに、母はとうとう来ませんでした。

でも、そうやって母が次から次へと投げつけてくる爆弾のような悪意を1つ1つ乗り越えられたことで、次第に私の中で自信につながっていきました。

そして、両家の顔合わせの一件があってから、母に怯えていた私は完全にいなくなり、この先どんなに母が悪意を投げつけてきたとしても「結婚までたどり着ける」と確信出来たので、母の一挙一動に振り回されることもなくなっていったのでした。

今日はそのへんのお話をしたいと思います(^^)

 

無事に両家の顔合わせを終えることが出来て、私が実家へ帰宅したのは、すっかり日も暮れて夜になってからでした。

人の人生の中でもかなりめに大切な日に分類されるであろう両家の顔合わせと言う大切な日を、母にいとも簡単にすっぽかされた一人娘の私でしたが、実は、駅から実家に向かって歩きながら頭の片隅で「もしかしたら、本当にもしかしたらだけど、万が一、本当に今日は母が何かの急用で来れなかった…かもしれない。帰宅したら、母が今日のことを謝ってくれる…かもしれない。」なんてことを考えてしまっていたんですね。

母にまたしても酷い仕打ちを受けたと言うのに…そんな可能性は1%にも満たないと頭では分かっているのに…どこまでも娘と言うものは、親のことを信じたい生き物なのかもしれません。

そんなことを考えながら実家に到着して玄関の鍵を開けて家の中に入ると、やっぱりと言いますか、当然ですが、両家の顔合わせに来なかった母が玄関まで来て私に謝罪をするようなこともなく、両親が「おかえり~」と声をかけてくれるでもなく、居間の方からテレビの音だけが聞こえてきて、そこでやっと「だよねー!やっぱ、そうだよねー!(^^;」と自分の甘さを再認識させられて、我に返りました。笑

 

そして、「とりあえずお父さんに今日のお礼を言おう・・・」と思って、廊下から居間に入る扉を開けると、そこには父が一人、食事を終えてお茶を飲んでいて。

母は、私が帰宅して居間に来る気配を察知したのか?居間にはいなくて台所の方にいて、顔も見せなければ声もかけてきませんでしたし、私も今更「何で今日来てくれなかったの?」なんて聞く気もなかったので、わざわざ台所まで行って母に顔を見せることもせず、居間にいる父に「今日はどうもありがとうございました。」と伝えると、「はい、どうも。」と手短に返事をしてそのままテレビを見ていたので、私は居間の扉を閉め、洗面所へ向かって手を洗ってから、2階の自分の部屋へ戻ったのでした。

 

あの日、帰宅して何事も無かったように父にお礼を言い、母に文句を言うでもなく、悲しみに暮れているでもなく、何事も無かったかのように自分の部屋に戻った娘に、両家の顔合わせの食事会に来ないなんて礼儀知らずなことをしでかした母は、人としていったいどんな気持ちだったんだろう?

たぶん、母がその時に出来る一番強烈な私への嫌がらせのはずだったでしょうけど、父が帰宅した時点で結婚が破談にならなかったと知って、自分の目論見が外れたと分かっただろうし。

母が来なかったことに対して、私が母が望んだように悲しんだり絶望したり悔しがったりもしなかったのは、母にしてみれば、もの凄くしゃくに障って腹立たしかったんじゃないかな。

結局、母は自分で仕掛けた嫌がらせで、母自身が一番ダメージを受けたかもしれません。

でも、そんなの私に言わせれば、自業自得です。

私だけならまだしも、カレやカレのご両親や父に対して迷惑ばかりかける人の気持ちを、私がおもんばかってあげる必要なんて無いなと思いました。

なのでそれからの私は、母の気持ちをおもんばかったり、母の機嫌や態度にもう振り回される必要も無いなと悟り、自分がやるべきことを粛々とこなしていくだけと、翌日からも、いつものように朝起きて、いつものように会社へ行って、いつものように過ごしたのでした。   ~ つづく ~

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