【本当にたたかったお嫁さま】その56.私の人生の始まり(最終話)

・本当にたたかったお嫁さま

前回の【本当にたたかったお嫁さま】その55.「子の心親知らずな挙式」では、

最後の最後に両親へ向けて一人娘として感謝の気持ちを表すために、バージンロードを歩きながら両親の方を見て笑顔を見せようとした私でしたが、結局、両親は全く私の姿を見ることはありませんでした。

そして、そのまま挙式が始まり、つつがなく挙式を終えて、挙式後の歓談の時間でさえも父が業務連絡のようなことを私に伝えただけで両親はサクッと帰って行き、なんだかなぁ~とも思いましたけど、母が結婚式当日に何もせずに帰ってくれたことは幸いなことでしたし、私も本当に安堵しました。

こうして私はやっと、本当にやっと、カレと共に新しい人生を歩み始めることが出来たと同時に、私は人生で初めて自由になれた瞬間でもありました。

今日はそのへんのお話をしたいと思います(^^)

 

挙式を無事に終え、私たちは急いでパーティー用の服に着替えて結婚式場を後にしまして、一息つく暇も無くレストランに向かい到着すると、そこからはもう、先に到着してくれていた友人知人たちとワイワイ賑やかな時間が流れて、食事やお酒を楽しみました。

余興で準備しておいたビンゴ大会もしたり、最後に新郎新婦からのご挨拶をさせていただいて、友人知人たちの帰り際に引き出物代わりのちょっとしたプレゼントと新居の住所や連絡先を記載したカード入りの紅茶専門店のブライダルセットをお渡ししてお礼を伝えて、無事に挙式にまつわる全ての予定を終えまして、こうして私たちは、やっとこ夫婦になれました(*^-^*)

そして、本当の意味での私の人生の始まりでした。

 

30歳で結婚するまでの私の人生は、衣食住は何不自由なく育てていただいて、それは私も両親には本当に感謝しています。

でも、「親の言うことを聞け!」という親の元で暮らしてきた娘の私にとって、この3人家族での暮らしと言うものは、毒親の母に粘着されて、監視されて、支配されて、ねじ伏せられて、思うように自由には生きてこれなかった人生でもありました。

社会人になっても自立して家を出ることも許されず邪魔されて、でも、私が両親の言うことに抵抗すると「今すぐ出て行け!」と言われて家には私の居場所も心の拠り所もあるはずもなく、交友関係から日々の時間から行動まで、全て母に監視されながらただただ実家に閉じ込められて生きる苦しくつらい日々でした。

なので、結果的には私たちの結婚は、カレが私と結婚して実家から助け出してくれたようなものでした。

 

私がカレとの結婚を両親に報告したその日から、想像を超えた母からの暴言の数々、終わることのない嫌がらせ、母はもう毒親の姿を隠そうともしなくなり、毒親の本性に拍車がかかりました。

そして、カレが結婚の挨拶に実家に来てくれた時に「結婚式はしません」と言った私たちに、母は優しく「結婚式はやった方が良いわよ!」と言って結婚式をすることを勧めておきながら、

私たちが結婚式場を探して仮予約までした途端に、母が「結婚式に出ない!」と言い出し、式場の予約をキャンセルする羽目になったり。

カレのご両親が両家の顔合わせの食事会のために、わざわざ私の両親の都合に合わせた日程で高知から東京まで来てくれたのに、私たちの結婚を破断にさせるために、母が当日になってまさかのドタキャンをしたり。

このように、人として信じられないような様々な妨害行為があり、私は何度カレとの結婚の破断を覚悟したことか。

それでも、諦めることなく、屈することなく、2人で乗り越えて、無事に結婚式の日をむかえることができました。

 

結婚。

それはきっと、両親や祖父母や兄弟から愛されて祝福されて、幸せを願ってもらって、愛する人と新たな人生をスタートするものだと思います。

そして、立派に育ててくれた両親に、優しくしてくれた祖父母に、一緒に育ってきた兄弟に、感謝の気持ちでいっぱいになる日でもあると思います。

そんな、普通の花嫁さんが当たり前に味わうであろう幸せを知らないまま、私は私の人生にずっと立ちはだかってきた毒親の母と真っ向から、時には水面下の頭脳戦で、諦めずに闘い続けた「本当にたたかったお嫁さま」でした。

毒親を持つ私のことを理解して、毒親の仕打ちも受け流し、苦しい私の状況を知ったうえで結婚を決意して、最後まで諦めることなく私と結婚してくれたカレに、私は今でも感謝しています。

「本当にたたかったお嫁さま」は、今は「本当にたたかって良かったお嫁さま」となりました。笑

 

~ ごあいさつ ~

もう25年近く前になる私と夫の結婚にまつわる毒親の母との闘いの話「本当にたたかったお嫁さま」を最後まで読んでいただいた方がいらっしゃいましたら、本当にどうもありがとうとざいました。

当時はもぉ~、まじで心身ともに大変だったんですよ(^^;

でも、今だからこそ大変だったあの日々をちょっと笑いながら思い返して、こうやってブログに書くことが出来ました。

おかげさまで、本当にたたかって良かったお嫁さまへと変貌を遂げたすっかりおばさんになった私と、これまたすっかりおじさんになった夫は、毎日一緒に茶をしばきながら元気に暮らしています。

もしかしたら今まさに、結婚のことだけでなく、何か壁にぶち当たってつらい時間を過ごしている人がいるかもしれませんが、闘ったからこそその先にある幸せ、なんてものもこの世にはあります。

「本当にたたかったお嫁さま」が、少しでも誰かの勇気になってくれたら嬉しいなと思います。

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