ちょっと説明が難しいのですが、私がお世話になっているかかりつけの病院は、入り口がある方は車道と歩道が分かれているわりと広い道路で、病院の裏の道はいかにも住宅街ですと言った感じで車道と歩道が分かれていない静かな道になっています。
そして、その病院の裏の静かな道の、病院のすぐ隣の建物の1階に、1年ほど前だったでしょうかね、パン屋さんが出来ました。
店構えはガラス張りでシンプルな感じで、歩きながらちょっと離れた所からお店が見えてくると、お洒落なカフェがあるのかな?って思うような、そんな感じの店構えです。
そして、お店の前まで行くと店内がよく見えるのですが、いつも女性が1人でお店番をしていて、たぶん、いつも同じ女性だと思うんですよね。
ちょっとパティスリーのようなお洒落な制服に、これまたお洒落に斜めにベレー帽をかぶっていて、その姿から「お店は小さくてもパンは1つ1つこだわって作っている美味しいパンなんです!」みたいなオーラを感じていました。
ただ、いつ見ても、お客さんが入っているところを見たことがありません。
私が病院に通うのは1ヶ月に1回なので、たまたま私が通る時だけかな?偶然かな?と思いつつ、私は別の可能性を考えました。
もしやこのパン屋、私の想像通りこだわりのパンを作っていて価格帯がかなり高めなのでは?!とも思ったんです。
でも、何だかお洒落なお店の雰囲気が気になってはいたので、半年くらい経ってから満を持して初めてこのパン屋に寄ってみました。
店内入ると、見た目とってもお洒落に仕上げてあるパンが並んでいて「おお!」と期待が膨らんだのと同時に、心配していたほどパンの価格帯は高くなかったのでホッとしながらパンを選びました。
あと、店内に入って気付いたんですけど、お店の奥でパンを焼いている音もなく人の気配も無かったので、もしかしたら?いつも店番をしている女性が1人でパンを焼いて営業しているパン屋なのかも?と思いました。
そんなこんなで、帰ったらお昼ごはんで食べる用に「フレッシュトマトのピザ」と「クランベリーのスコーン」、それと次の日の朝食用に「米粉パン」を選び、会計をするためにレジの前に行ったのですが、お店の女性がなにやら不愛想と言いますか、不機嫌と言いますか。
ヤル気のないような声で「・・・円です。」と言われて、現金払いのみだったので現金で支払いをして、「・・・円のお返しです。」とおつりを受け取り、パンを受け取り、その後、「ありがとうございました~」くらい言うかと思えば、何も言われずお店を後にしたのでした。
なんか、ちょっと、嫌な気分にさせられまして。
とは言え、せっかく気になっていたパン屋のパンを買ったので、帰ってさっそくお昼で食べようと袋を開けてみると・・・ゲゲッ( ̄д ̄)
ピザに乗っているトマトがフレッシュ過ぎて(半生)、ピザ生地にトマトの汁が染みこんで、ビチャビチャ~。
他のパンの袋も、ビチャビチャ~。
とりあえず、急いでチーズとトマトの汁でベタベタになった他のパンの袋を拭きまして。
ビチャ〜っとなったピザを袋からズルリとスライドさせるように出してお皿に乗せて、冷えたチーズが柔らかくなるくらいレンチンして、いざ実食。
・・・む?・・・むむむ?
トマトの水分を吸ってピザ生地がビチャビチャ過ぎて、ピザを持ち上げられません。
仕方ないので皿を杯のように口元に持ってきて、蕎麦をすするようにズズズっと吸い込みながら何とかピザを食べたのですが、もはやここまで来るとピザではなく、トマト汁を吸ったお麩みたいな?
私がこれまでの人生で食べたパン屋さんのパンで、ワーストワンを記録してしまい、あまりお店に対しての文句は言わない私ですが、さすがにこれは酷かったなぁ。
こんなことを言ったら申し訳ないけど、店構えも綺麗だし、お店の方の制服もお洒落だし、パンも見た目とてもお洒落な感じだったけど、どれも見た目だけだったな・・・なんて思って、当然ですが2度とそのパン屋は行くことはなく、と言うか、行けなくなりました。
なぜなら、私がパンを買いに行ったほんの1ヶ月後には、お店は閉店してしまっていたからです。
閉店していたガランとなったお店を見て、ちょっと納得してしまったのでした。



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