前回の【本当にたたかったお嫁さま】その3.「スイッチON!」では、
仕事の都合で少し遅れて合コンのお店へ向かった私とYちゃんは、お店の外で待ち構えていた後輩のKちゃんから事情を聞いて戦闘モードのスイッチをON!にしてお店の中に突入しました。
するとそこには、おそらく合コンとしては最悪の景色が広がっていたのです。
私にとって人生最初にして最後の合コンがスタートしました。
今日はそのへんのお話をしたいと思います(^^)
合コンをやっている個室へ到着すると、先輩たちに気を使ってお酌してまわっているUくんだけがウロウロしていて、女の子たちは窓側に1列に並んで座っているわ~、男性たちもダラリと壁側に寄りかかって1列に並んで座っているわ~、会話している人もほとんどいないわ~で、1度も合コンに参加したことが無い私でさえ一目で「とてつもなく気まずい雰囲気」なのを察知しました。
お互いがお互いに「あ~あ、なんだかなぁ~」と思っているんだろうな、って感じの皆さんの顔を見てゾッとしましたね。
そして心の中で「ゲッ…最悪…」と思いました。
でも、この期に及んで「あ~嫌だなぁ…」とか「ど~しよう~…」とか言っている場合ではないことも承知していました。
Yちゃんがすかさず「あーどうもー(^^)遅れてすいませんでしたー(^^)」と笑顔でさり気なく合コンの中に入って行ってくれたので、私もそれに追随して中に入り、そこからはもう~~~、私にとって合コンは合コンでもなんでもなくて、その場を盛り上げる「お仕事」と化したのです。
=がんばりました!その1=
まずは『この様子だと、Uくん、自己紹介的なこともしていなさそうだよな…』と思い
「こんばんは~、遅れてすみませんでした~、なばなです。こちらは、一緒に仕事をしているYさんです。よろしくお願いします~(^^)」
と挨拶をして、うろたえているだけのUくんに
「Uくん、皆さんはUくんの会社の先輩なの?」
とわざと聞いて
「あ、こちらの2人が自分の直接の先輩で○○さんと、○○さんで、こちらの3人がぁ・・・」
と男性陣の紹介をさせて。
「あ、そうなんですね~(^^)私は前の会社で(女の子たち)皆さんと同じ部署で仕事してたんだですけど、こちらの○○さんと○○さんと同じ仕事をしてて、そちらの○○さんと○○さんに・・・」
と言った具合に、これ見よがしに女の子たちの紹介をして。
=がんばりました!その2=
「あ、Uくん!ちょっとこっち(女の子の代表をしてくれていたKちゃんの横)に来てもらっていい?お店(会計)のことでちょっと打ち合わせを~」
と言って、Uくんを女の子たちの列の真ん中に移動させて。
空いた男性の列のUくんの席にすかさずYちゃんが「じゃ、私ここに座ってもいいですか~?」と言って座ってくれて。
=がんばりました!その3=
「Yちゃんは何飲む~?私は梅酒ソーダ割にする~!あと、グラスが空になってる人~!一緒に注文するんで、何にしますか~?」
と聞いて、グラスが空になってしらけている人たちにお酒を勧めつつ、私もYちゃんの近くに座り。
=がんばりました!その4=
「私、Uくんと知り合いで、何となくUくんって大学生っぽい感じがするんですけど、会社ではどんな感じですか?Uくんの先輩は、大変ですか?笑」
などと男性陣に話を振って、その横でYちゃんがタイミングよくお酌をしてくれたり、一緒に笑って話をしてくれたり。
=がんばりました!その5=
女の子数人に
「○○ちゃんたちが注文した料理が来たよ~、ここにあるから、ちょっとこっちに来て~!一緒に食べよう!」
と言って、わざと席をシャッフルさせて。
こうして、軽く自己紹介をして→お酒を切らさないようにして→何とか席をシャッフル出来たところで、やっと幾つかのグループに分かれて各自でおしゃべりをしてくれるようになったので、Yちゃんと私は鉄壁の笑顔(^v^)を保ったままヒソヒソ声で「もう大丈夫かな?」とホッと一息ついたのでした。
いや、ほんと、この時のYちゃんも私も、本当によく頑張ったと思う。
合コンだと思うと気が重すぎましたけど、ここまで振り切って仕事モードになると、逆に何とかなりましたね。
そんなお仕事モード全開だった私の隣の席で飲んでいたのが、実は、後に私の彼氏となり夫となったカレでした。
その日は、当たり前ですけど私は楽しむ余裕なんて全然なくて、隣に誰が座っていたのかも、顔すらも覚えていないまま合コンはかろうじて無事にお開きとなったのですが、その場の勢いだったのか?どうやら私は隣に座っていたカレとだけメール交換をしていたみたい。(←それすら記憶に残っていませんでした…笑)
そして合コンの翌日も、その後になっても、「なばなさ~ん、誰かいい人いないっすかねぇ~?誰か紹介して下さいよぉ~ぅ(´▽`*)」と言い出しっぺの似非弟のUくんからは、何の音沙汰もありませんでした。
可愛い女の子たちを紹介してあげたのに…あんなにしらけた合コンを何とかフォローしたのに…ブツブツ(-“-)
ところが、そんな私に1通のメールが届きました。
それが、メール交換をしていたらしきカレからでした。
「なばなさん、昨日はお疲れ様でした。」
一言目にこの言葉があって、名前も顔も覚えていなかった私の頭の中には最初「 Who are you(??)」の文字が浮かびフリーズしましたが、「隣に座っていた○○です」と改めて名乗ってもらって、ああ~お隣に座っていた人なんだなと、やっと理解したのでした。
そして、Yちゃんと私が頑張っていたことへの感謝の言葉と。
「本当はUがもっと場を仕切るべきだったと思います(^^;」と。
誰もYちゃんと私の頑張りなんて知る由もないだろうと思っていたのに、思いがけず気づいてくれていた人がいたことに、ちょっぴり気持ちが救われた私でした。 ~つづく~
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