前回の【本当にたたかったお嫁さま】その９．「顔面蒼白」では、
いよいよカレが私の両親に結婚の挨拶に来る日がやってきまして、普通ならですよ、人生の中でもトップクラスに幸せな日のはずじゃないですか。
でも私の場合は緊張と不安しかなくて、顔面蒼白でした。
そして、第一関門を突破して実家の中へ入ることが出来たら、意外にも？母が何食わぬ顔で居間にやってきて話の輪に入り、なんとか父と母とカレと私の４人で机を挟んで話をするシチュエーションが整ったのでした。
今日はそのへんのお話をしたいと思います（＾＾）
と、ここでいきなり、少し話は前後してしまいますが。
私が私の両親に結婚の報告をしてから、母も、家の中も、それはもぉ～筆舌に尽くし難いほど尋常じゃない雰囲気でしたが（ーー；そんな母のことを私がいくら考えたところで、私にはもうどうしようもない所まで来ているなと諦めがついていたので、私はなるべく気にしないようにして粛々と毎日仕事へ行き、実家の家事をこなしつつ、カレと２人でこれからの事について話し合っていました。
そんな折、カレが仕事の都合でちょうど長期休暇に入ることになっていたので、その休暇を利用してカレは高知の実家へ帰省して、ご両親に結婚する報告をしたのでした。
で、カレのご両親は自分の息子のことをとても信頼していた方たちなので、「息子が選んだ人だから」と言った感じだったのだと思いますが、相手はどんな人なのかと気にされることもなく、すんなりと
「おめでとう！」
と言ってくれたとのことでした。
私には、親に信頼されたり祝福されたりする感覚が分からないので、帰省中のカレから報告の電話をもらうまでは１人心臓バクバクでしたが、電話で話を聞いて心底ホッとしたのを覚えています。
と同時に、親と言うものは本来であればこんなにも温かい感じなんだなぁ～・・・と、しみじみ思った日でもありました。
こうして、私もカレもそれぞれの両親に結婚する意志を伝えまして、話は元に戻ります。
私の心臓はうるさいほどドキドキでしたが、出来るだけ慌てないように、なるべく顔に出さないようにと心がけながら、カレの横に座りました。
そして、机を挟んで父が座り、母は台所でお茶を淹れてお茶出しをしてくれて、しばらくしてからふらりと居間に戻ってきて、何食わぬ顔で父の横に座りました。
母が・・・父の横に座ったぁ？！Σ（・□・；）
も、もしかして、これは、母もここにきてとうとう私たちの結婚を認めてくれたのかもしれない？
ほんの少し私の暗闇に光が射したような気がしたので、いよいよこのタイミングでカレから両親にテレビとかで見るような「娘さんと結婚させて下さい」と挨拶するのかな…と思いきや。
母はすぐにカレに
「○○さんは、お幾つですか？」
と質問を始めました。
「２６歳ですが、もう少しで２７歳になります。」
と答えると
「ああ”～、それじゃあ…娘はずいぶん年上で『おばさん』ですけど、○○さんは、いいんですか？」
「こんな『おばさん』で、大丈夫なんですか？」
「もっと合う方がいらっしゃるんじゃないでですかねぇ？」
「こんなふつつかな娘ですし、ご迷惑だと思うんですけど～？」
などなど、ベラベラと娘をディスり始めまして（－－；
ああ・・・ほんの少し光が射したように勘違いした１分ほど前の自分、アホや。
やっぱり母は母のままだ・・・と自分の甘さを痛感したと同時に、この人（母）は本当に娘の幸せなんて何の興味も無いばかりか、邪魔さえしようとする人なんだなと、辟易しました。
ただ、カレはそんな悪意ある母の言葉も
「あ～、別に平気です！」
と気にも留めず軽く受け流してくれたおかげで、母の嫌味攻撃は私にもカレにもダメージを与えることが出来ず、母はそれで納得したのか？それとも意気消沈したのか？母がその時どんな心持ちだったは私には分かりませんでしたが、ひとまず黙ったので、続いて父とカレが話を始めたのでした。
～ つづく ～
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