私の人生において20代の10年間を言葉で表現するとしたら、「苦しい」とか「つらい」とか「悲しい」みたいな残念な言葉がどうしても真っ先に出てきてしまいます。
理由は、このブログの「毒親について」と言うカテゴリーでも書いていますが、私の母が毒親だからです。
悪化の一途を辿った20代
幼い頃から子供なりに母への違和感はなんとな~く感じていましたけど、「母の言葉だとしても明らかにおかしい」「躾にしては度を越えている」とはっきり認識したのが20歳前後で、そうやって母の違和感に気付いてしまった私と母の関係は、20代で悪化の一途を辿りました。
なぜなら、先日の記事にも書きましたが ⇩ 幸いなことに私は理不尽な母の言動に自分で気付いて、出来る範囲で言いなりにならないように行動したからです。
母の言動の理不尽さに気付いて言いなりにならなくなった私に対して母は、どんどん高圧的になって、時には暴力をふるい、何としてでも従わせようとしましたし。
毎日よく飽きないよね~って思うほど私の人生を重箱の隅をつつくように監視し続けて、人間関係や、楽しみや、頑張っていることでさえいちいち介入しては邪魔しました。
あまりの生きずらさに「実家を出たい!」と言っても、阻止されて家を出ることも許されなくて。
かといって、母が気に食わなかったり、私に何としてでも言うことを聞かせたい事がある度に「今すぐ出て行け!」と言われるので、「では、出て行きまーす♪」と言えば、また邪魔されての繰り返し。
本当に八方塞がりだなって感じていました。
初めての自由
そんな私は、30歳で結婚して、結婚を機に実家を出ました。
もしも夫と出会っていなかったとしても、20代後半になった頃には私も親を説得したり了承を得たりすることは無理だと悟り、「両親がどんなに反対したり邪魔してきても、もう絶対に家を出る!家を出なければ、私の人としての人生はこの先は無い。」と決心していて、極秘に不動産屋巡りをして家探しもしていた頃だったので、どちらにしても実家から脱出する予定ではいたんですけどね。
結果的に、夫に助け出してもらった形の結婚となりました。
そして、夫と暮らし始めて最初の頃の事なんですけど、仕事から帰宅して、夜の10時半とか11時頃に「ちょっとコンビニ行こうや~(^^)」と夫に当たり前のように言われた時は、私は本当に驚いたと言うか、不思議な気持ちになったのを今でも鮮明に覚えています。
それだけ私にとっては衝撃だったのです。
「学校や会社が終わったら真っすぐ帰って来い」「帰って来たら家から出るな」そんな母の監視下で暮らしてきたので、夜に、しかも何か急用とかでもなく、ふらりとコンビニに行くなんて・・・えっ?!いいの?あ、いいのか…そっか、私はこれからはこうやって行きた所にいつ行ってもいいんだ…!!!って、初めて気づいた瞬間でした。笑
それからの私の日々は、長きにわたって母に叩き込まれた膨大な数の母のルールから「これはもう、母の言う通りにやらなくていいね」とか「これからは私はこうしよう!」とか、自分の心と向き合って1つ1つ母の呪縛を振りほどいて行く、の連続でした。
でも、叩き込まれた母のルールの数があまりにも膨大過ぎて、母の呪縛から自分を解放して行く作業は、もの凄く時間がかかりました。
これはこうしなければならない、これはこうでなければならない、みたいなものがもう無意識レベルで叩き込まれてしまっていたので、「これは母に叩き込まれた母のルールなだけだよ」となかなか気づけなかったんですよね。
だから、普通の人が当たり前のように出来る「自由に生きる」ってことが、私にとっては当時はとても難しく感じたものでした。
悪夢?それとも母の生霊?
そんな感じで、母の膨大なルールの呪縛を振りほどく作業はとても時間がかかりましたが、それは私の心の問題も同じで、実家を離れてもなお母のトラウマは私を苦め続けました。
一番分かりやすかったのが、毎日見る悪夢でした。
もうね、大袈裟でも何でもなくて、実家を出て5年間くらいは、毎日、毎日、ほんとーに毎日、悪夢を見続けまして(--;母にガミガミと責められていたり、両親に涙ながらに私が何かを一生懸命訴えているのに理解してもらえなかったり、母から意地悪をされて窮地に陥って焦っていたり、夜中に目が覚めたら本当に泣いていたこともしばしばでした。
そして、一番衝撃だったのは、結婚して3ヶ月目くらいに見た悪夢でした。
悪夢と言うより、聞こえました、が正解ですかね。
深夜、寝ていた私は、その時は映像としての悪夢は見ていなかったんですけど、それなのに突然
「なばなっ!!!」
母の怒鳴り声が聞こえて、ビックリして本当にまるで漫画のように飛び上がって起き上がりました。
母が私に何か怒りをぶつけてこようとしている時の、あの、イヤ~な感じの怒鳴り方、呼び方でした。
2~3mくらい離れた所から大声が聞こえて、飛び起きた時は私はまだ実家の自分の部屋にいるのかと勘違いしたくらいでしたが、反射的に声がした方向を見たら、夫と暮らしているワンルームマンションの廊下の景色が目に入り、そこでやっと「ああ、実家じゃない…夢か…?」と思ってひとまずホッとしました。
でも、あまりにも大きな声で名前を怒鳴られたので、飛び起きた私は心臓がドキドキを通り越してバクバク状態になっていて、ちょっと過呼吸になりかけるくらいハァ…ハァ…ハァ…と息が苦しくなってしまい、呼吸が落ち着くまで5分くらい布団の上で放心状態になっていましたね。
悪夢の映像は見ていなかったけど、あの怒鳴られた声も悪夢だったのでしょうか?
でも、あまりにもリアルな母の怒鳴り声だったので、もしかしたら、結婚して家を出たばかりの私に執着していた母の生霊の仕業だったのかもしれない、なんて思えてしまった出来事でした。
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