毒親がよく言うパワーワード「(自分の)娘だから」

毒親について

先日、脳科学者の中野信子さんのお話をご紹介させていただきつつ、私の体験や感想も踏まえながら、毒親がよく言うパワーワードである『あなたのため』について書かせていただきましたが

今日は続きの第2弾と言った感じで、毒親がよく言うパワーワード『(自分の)娘だから』について書きたいと思います。

娘なんだから何を言ってもいいと思った

中野信子さんに届いた親子関係で苦しんでいる方からの質問で

「『娘なんだから何を言ってもいいと思った。』と親に言われて、心も壊れそうです。」

と言うお話がありました。

まるで私が質問したのかと思う内容だったのです。

なぜなら、私も母に全く同じ言葉を言われたことがあるからです。

それに対して、中野信子さんは

  • あまりに酷いと思いますね。娘だってひとりの人格なのでね。
  • 母になった経験のある人から見ると、子供ってのは自分の体の分身の様に思える存在なのだろうと。
  • お母さんに対して抵抗してはいけないものだと思っているんですよね、子供は。

どの言葉も的確で、本当にそうだなと思いました。

私も一人の人間として、成長するごとにもちろん色んな気持ちや考えがありましたが、母を見ている限り、母は娘の私のことを「自分の分身」もしくは「自分の好きにして良い所有物」だと思ってたと感じていました。(どちらかと言うと後者)

そして「親の言うことは聞きなさい」と言う時代で育ったので、なおのこと抵抗できるような状況でもありませんでしたしね。

なので母にしてみれば、いつも娘に心無い態度や言葉をなげかけているなんて思ってもみなかったでしょうけれど、先手必勝と言いますか

「『娘だから』何でも色々言ってるんだからね!」

の言葉1つで、自分が言ったことやったこと全てを無意識に正当化させていたのだと思います。

そう言いさえすれば、娘には心置きなく「何を言ってもいい」状況が出来たのだと思います。

「娘だから」も、「あなたのため」に負けず劣らず支配力のあるパワーワードでした。

私の場合のパワーワード「娘だから」

これまでの人生で「『娘だから』何でも色々言ってるんだからね!」の言葉だけで許されると思うなよ!と言いたくなるような、母として、親として、人間として、信じられないような言葉を数えきれないほど言われてきたので、こうやって書いているだけで、そう言えばあの言葉…こんな言葉もあったし…絶対にあの言葉は許せないし…と、色々と思い出してしまうのですが(^^;そんな一生絶対に許せないような言葉だけでなく、日々のちょっとしたこちらの気遣いも無下にするような言葉も日常的に言われていました。

例えば、ちょっとしたことでは、両親へのプレゼントについてです。

私は小学生の時から、両親の誕生日・父の日・母の日・父のバレンタイン、結婚してからはそれに加えてお中元とお歳暮、ずっと欠かしたことはありません。

なのですが、両親へのプレゼントや贈り物選びは、とても難しいのです。

何故なら、何でも色々言っていいと思っている娘には、良くも悪くも正直だから。

私が両親に贈った品が気に入らなかったり、使わないものだったりすると、いつの間にか親戚にあげてしまっていたこともあり、後から「ああ、あれ○○にあげたから。」と悪びれる様子もなく言われたり。

私たち使わないから、アンタたち使いなさいよ(^^)」と笑顔で贈り物を返されてしまうこともしばしばです。

あまりにも無下にされることが続いたので、それならば、消え物の日持ちのする食料品なんかではどうだ?と思って送ってみれば「使いきれないから、もういいよ。」と言われたり。

夫婦で北海道旅行へ行った時に、市場から北の大地の野菜の詰合せを実家に送ったら、旅行からするやいなや「ちょっとアンタ!こんなもの送ってきて!もっと蟹とか海鮮とか送ってくればいいものを!なんなの!」と激怒の電話がかかってきたり。

またある時は、両親は毎晩夫婦そろってウォーキングをしているので、父の誕生日の時にウォーキング用にウエストポーチとランナーなどが夜の安全のために付けておく小型のライトをプレゼントしたところ「なんか…犬の散歩用みたいだな。」と愚痴られたことも。

このように両親的には、嫌なものは嫌、要らない物は要らない、迷惑だったら迷惑、ガッカリしたらガッカリしたと、私は「娘だから」正直に遠慮なく言っていい人間なのです。

そして、たぶん両親の言い分としては、「いただいても使わないでしまっておくくらいなら、使う人が使ってくれた方がいい。」みたいに思っているのでしょうし、その方が合理的だとも思っているでしょうし、確かにね、それも一理あるかな?とも思いますけど。

でも合理的すぎて、色々考えて選んで贈ったコチラの気持ちは、こうして度々撃沈しております。

毒親は言葉を都合よく利用する

このように、「あなたのため」や「娘だから」のような、本来なら子供のためを思う親が使う愛のある言葉や、娘を心底信頼している親の愛ある言葉を、毒親は都合よく利用します

そして、そんな親の愛情や子供への信頼を盾にも矛にも利用したパワーワードで、子供が自分の意思を伝えようものなら、親の言葉を素直に受け取れない子供として追い詰められるのです。

今この歳になって考えると、「あなたのためなんて思っていないよね。」とか「私も一人の人間なので「娘だから」って何を言ってもいいわけないよね。」と分かりますけど、若い頃はそこまで客観的に考えられませんでした。

ああ、出来ることなら、あの頃の私に今の自分が教えてあげたいです。

 

毒親との暮らしで今でも苦しんでいる人がいたら、この中野信子さんのお話は心の支えになるかもしれないと思い日記でご紹介させていただきました。

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