今日は、毒親である母が私に対してよくやっていた「子供と他人を比べる」について書きたいと思います。
読み聞かせ
私は幼い頃、布団に入って寝る時に1度だけ「本を読んで」と母に頼んだことがあります。
いわゆる絵本の読み聞かせですね。
幼かった私はたぶん、布団に横になって寝付くまで絵本を読んでもらいながら母に横にいて欲しかったんじゃないかなって思います。
そして母は、確か最初の2~3日間は枕元で絵本を読んでくれましたが、その後日、カセットデッキを私の枕元に持ってきて
「毎日読むの面倒だから。これ聞けばいいでしょ。」
そう言って再生ボタンを押して部屋を出て行きました。
電気を消されてドアを閉められた真っ暗な部屋の中、母が絵本を読んで録音した声だけが聞こえてきました。
それにはたぶん私も子供ながらに味気なさを感じたんでしょうね(^^;
母がわざわざ録音してくれたことはありがたく思うべきだったのかもしれないけれど、子供の私にしてみれば、近くで読んでもらう親のぬくもりとか、絵本を見ながの親子の会話とか、一緒に絵本を見ることで私も字を覚えるとか、今日はこのお話がいいなと選んだりとか、そう言った「子供にとって嬉しい特典」は全て無くなったわけです。
毎日毎日、真っ暗な部屋の布団の中で、同じ絵本を読む母の声をただひたすら聞く羽目になり、しばらくして「もういい…」と言って聞かなくなったのを覚えています。笑
初めて会った親戚の女の子
それからしばらく経った頃のことです。
お寺さんで親戚一同集まっての法事がありました。
それまで会ったこともなかった遠縁の親戚の中には、私の1つ年上の歳の近い女の子が1人いて、法事の帰りにその女の子のお宅に親戚数人で休憩がてら寄らせてもらいました。
そして、大人たちが久しぶりの再会でお茶しながら話している間、子供は子供同士で遊んでいて、その親戚の女の子は翌年の春から小学校に通うために買ってもらったランドセルを私に見せてくれたり、絵本を読んでくれたりして、楽しく過ごしました。
女の子同士ですし、走り回ったりして親戚のお宅に迷惑をかけるでもなく、大人しく遊んでいただけです。
母の突然の雷
それなのにその日の夜、家に帰るやいなや、突然、母の雷が私に落ちました。
「っとに!アンタって子は情けない!あの女の子はアンタと歳も近いのにもう絵本を読めるのに、アンタは字も読めないし、ただ読んでもらってるだけで!」
そう怒鳴りながら私を勉強机の所に連れて行き(既に祖父母が勉強机を買ってくれていました)、透明なデスクマットの下に敷いてあった五十音の表を指さしながら
「アンタもいい加減ひらがなくらい覚えなさいっ!」
とだけ言って、勉強を教えてくれるでもなく、紙と鉛筆だけを置いて去って行きました。
私はまさか怒られるとは思っていなかったので、突然怒られた驚きと悲しさと、情けないと言われたみじめな気持ちが溢れてきて、泣きながら五十音が何なのかも分からないまま表の字を見様見真似で書いたのでした。
この時の母を考察してみる
この時の母の言動を大人になった今の私が考察してみると、たぶん母は、周りにいた親戚に対して、年の近い女の子が字を読めるのに自分の娘が字を読めない、と言う事を恥ずかしく思ったのではないかと思います。
でも、最近は幼稚園で字を習うかも?しれませんが、私が子供の頃は「ひらがなは小学1年になったら習う」時代だったので、もちろん幼稚園ではまだ習っていませんでしたし、だからと言って、両親から字を教えてもらったこともありませんでした。
それに加えて上記の絵本の件のように、隣りで絵本の読み聞かせをしてもらいながら字を覚える機会も無かったので、それはもう、読めない、書けない、知らなくて当たり前だったと思うのです。
状況的に学ぶ機会が無かった、と言う事実。
でも母にはそんな経緯や状況は関係なくて、結果が全て。
さらに、自分が子供に教えてあげてないことはスルーして、いわゆる責任転嫁したのではないかと思います。
【毒親の特徴】子供と他人を比べる
毒親の毒親たる数ある特徴の中の1つに「子供と他人を比べる」と言う特徴があると言われています。
都合の悪い時は「よそはよそ、うちはうち」
なのに事あるごとに「〇○の○○さんは○○なんだって!」と誰かと比較して、責めたり、傷つけたりします。
例えば私の場合は、書道大会で銅賞を受賞すれば「○○さんは金賞なんでしょ」とか、母が私に言うことを聞かせたい時も「○○ちゃんは、ちゃんとお母さんの言う事を聞いてやってるって!」と言った感じで、私も数えきれないくらい他の誰かと比べられてきました。
世の中には、自分の親が毒親だとまだ気づかないまま一緒に暮らしていて、そして、他人と自分、兄妹と自分、必要以上に人と比べられてばかり、責められてばかりで辛い思いをしている人もいるかもしれません。
嫌ですよね、いつも誰かと比べられて生きるのって。
でも、自分と誰かを比べることも、比べられることも、必要無いはずです。
それは自分のせいではなくて、毒親の特徴なのだと気づいて欲しいです。
ただの毒親の特徴だと分かれば、「ああ、また勝手な事を言ってるな。」と、少しは気持ちも楽になると思うのです。
そう気づくことで、自分を守ってあげてもらいたいです。
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