栗の渋皮煮

おやつ

先日の土曜日の夜、と言うか、深夜。

夫婦そろって台所に立ち、2人で一心不乱に栗の皮むきをしていました。

なぜなら、夫が初めて「栗の渋皮煮を作ってみる~」と言い出したからです。

以前、和栗の専門店で瓶詰で買ったこがあり、それはとても美味しかったのですが少々フンパツするお値段だった渋皮煮。

私だけなら面倒くさくて一生作ることのないであろう渋皮煮。

だけど、作っていただけるのなら大歓迎です。

参考にしたのは大原千鶴さんのレシピ

そんなわけで、私はさっそくいつもの八百屋で丹沢栗を買ってきまして。

レシピは、みんなのきょうの料理」の大原千鶴さんのレシピを参考にさせていただきました。

とてもシンプルで分かりやすいレシピでした。

栗の渋皮煮なので、当たり前ですが、綺麗に渋皮を残す状態で鬼皮をむくことこそが、渋皮煮の最大のポイントです。

ここからは、レシピの作り方に従いつつ、苦労したこととか、自分たちで変えてみた点などを踏まえながら書きたいと思います。

栗の渋皮煮作りの手順

= 熱湯に浸す =
1.ボウルに熱湯を入れ、くりを浸す。粗熱が取れるまで、約20分間おく。

ここはレシピ通りにしました。

= 皮をむく =
2.水から取り出し、鬼皮をむく。縁の底(ザラザラとした部分)のほうの鬼皮を少し削り取る。

3.削り取った部分を手がかりにして、渋皮に傷がつかないように注意しながら、鬼皮をむいていく。(ポイント:鬼皮をむくときは、最初に「手がかり」をつくると、あとはスイスイむける)

4.ボウルに水を入れ、3を浸して軽く汚れを取る。

なにやら渋皮煮と言うものは、渋皮が少しでも剥がれてしまうと、煮ているうちに実がホロけてしまうらしいです。

なので、くれぐれも渋皮が剥がれてしまわないように慎重に慎重を重ねての鬼皮むき作業になり、これが一苦労でした。

鬼皮むきは、最初はレシピ通りに「栗の底(ザラザラした方)から」むいてみたのですが、どうにも私達は不器用で、鬼皮と一緒に渋皮もペロッとむけてしまうのです。

こうなってしまうと残念ながら渋皮煮には出来ないので、栗ご飯用にまわすしかありません。

そして、どんどん栗ご飯にまわす栗が増えてきてしまい、ちょっとイラッとした私は(笑)途中から栗の底の方から皮むきをするのを止めて、頭のてっぺんの尖がった方から包丁を入れて皮をむくようにしてみました。

すると、綺麗に鬼皮がむけて、最後に底の部分のざらざらとした皮だけがむけにくくて残ります。

その残った底の部分の皮を、流れ作業で今度は夫が手でペリッと剥がしていきました。

すると、見事に綺麗に渋皮を残したまま鬼皮がむけるようになって、なんとか無事に渋皮煮の皮むき作業を終えることが出来たのでした。

はぁ~やれやれ(^^;

= アクを抜く =
5.くりの水けを軽くきって鍋に入れ、ヒタヒタの水と重曹小さじ1を加えて強火にかける。沸騰したら中火にしてアクを取り、約10分間ゆでる。

6.鍋ごと流し台に移し、鍋に流水を加えながら、水をかえる。くりに流水が直接当たると渋皮が傷ついてしまうので、流水をへらなどに当てながら水をかえる。

7.渋皮に残っている大きな筋を竹串を使って取る。細かな筋は手でやさしくこすって取り除く。

8.水と重曹を新しくして、5、6をさらに2回繰り返す。7の作業は一度だけでよい。最後に重曹を抜くために、水だけで5分間煮て6と同様に水をかえる。( ポイント:何度もゆでこぼしてアクを抜く。この手間をかけてこそ、おいしい渋皮煮になる)

鬼皮をむき終わって深夜1時、やっとアク抜き作業にとりかかりました。笑

アク抜きは、忠実にレシピ通りに行いました。

ただ、7の「渋皮に残っている大きな筋を竹串を使って取る」と「細かな筋は手でやさしくこすって取り除く」が、まぁ~~~何ともデリケートな作業で、竹串やつまようじでそっとやっているつもりでも、渋皮にピキッと亀裂が入ってむけてしまいそうになるので、ここも鬼皮をむくのと同じくらい気を使う作業となりました。

まるで遺跡の発掘作業のように、そっと、丁寧に、余分な渋皮の筋を取っていったのでした。

= 煮る =
9.鍋からくりをやさしく手ですくい、別の鍋(内径23cmが目安)に並べ入れる。

10.鍋にヒタヒタの水と砂糖の半量を入れる。

11.紙タオル(不織布タイプ)で落としぶたをして火にかけ、煮立ったら弱火にして5分間コトコトと煮る。紙タオルを一度外して、残りの砂糖を加えて軽く混ぜ、再び紙タオルで落としぶたをして、さらに10分間コトコトと煮る。

12.火を止め、あればブランデーを加えて混ぜる。そのまま冷まし、煮汁と一緒に保存する。一晩おくとさらにおいしくなる。 

煮る作業もほぼほぼレシピ通りにしましたが、我が家はブランデーは加えませんでした。

したがって、今回の渋皮煮の材料は、栗と、アク抜き用の重曹と、砂糖のみの、シンプルな渋皮煮となりました。

初めての栗の渋皮煮が完成

こうして土曜日の夜中に悪戦苦闘で鬼皮むきをした栗たちは、無事に渋皮煮になりました。

そして、1日冷蔵庫で寝かせて、翌日の日曜日の夜に、やっとその美味しさを味わうことに。

頑張った甲斐があって煮崩れることなく、初めて作ったにしてはかなり綺麗な仕上がりになっていたと思います。

一口食べてみると、しっかりとした栗の食感も残しつつ、味はもうケーキのモンブラン。

夫は甘さ控えめで作ったようだけど、それでもちゃんと甘さもしみてて、これは美味しい~~~

初めて渋皮煮を作ってみて、栗の皮むきは渋皮を残して鬼皮だけむく方が楽そうだな~なんて思っていましたけど、実際は、綺麗に渋皮を残すように鬼皮をむく方がかえって大変なんだと言うことが分かりました。

でも、この美味しさを思う存分味わえるのなら、この手間暇もありだわね。笑

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