ナチュラルに無神経な母

現在の両親のこと

今日は、母の白内障の手術の前日です。

これまで先延ばしにしていたレンズ選びと、手術の同意書にサインを今日中にしなければ、明日の手術が受けられません。

最後まで自分で自分のことを決めきれない母は、「やっぱりアンタも来て!」とのことで、私は今日も母の付き添いで大学病院へ行ってきました。

やっぱり最後まで自分で決められなかった母

事前に病院から伝えられていた白内障の手術のスケジュールでは、入院前日の今日は、本当はPCR検査をするだけでした。

でも先日、先生から手術の説明を受けた時に「母自身がどんなレンズが良いかを選んで」→「レンズを決めて」→「手術の同意書にサイン」をするはずだったのですが、母が「分からない!決められない!」と黙り込んでしまったため、手術前日の今日まで先延ばしとなってしまっていたのです。

なので今日は、本来のスケジュールのPCR検査の前に、レンズによって見え方がどんな感じになるかを試させてもらってからレンズを決めて、手術の同意書にサインをする時間を取ってもらったのでした。

ところが、まあ、私的にはやっぱりそうだよねぇと思いましたけど、メガネを作る時のように検査用のメガネをかけて、レンズを色々と取り換えてもらいながらレンズの見え方の違いを試したのですが、母の白内障はかなり進行しているので、レンズを変えて試していただいたところで、レンズの見え方がどうなっているかすら見えなかったのです。

なので、実際に自分でレンズの違いを見ることが出来ない母に、係の人が一生懸命レンズの違いや見える距離感などを説明してくれたのですが、それでもやっぱり母は「ええ~、分かんないもん。」とか言ってなかなかレンズを決めないので、最終的に、係の人と父と私で力を合わせて?(笑)「たぶんこのレンズが一番お母さんのライフスタイルに合ってるんじゃない?」と説明して、やっと母は「じゃあ、それにする~」と決めたのでした。

今日レンズを決めて手術の同意書にサインをしないと、明日の手術が受けられないと言うのに。

この期に及んで、最後まで自分で自分の事が決められなかった母なのでした。

ふぅ。

ルームウェアは?

こうして、なんとかやっとレンズを決めて、明日の手術の同意書にサインをして、予定通りPCR検査を受けることが出来まして。

そしてお昼近くになってやっと大学病院を後にし、タクシーで実家に戻る・・・かと思いきや。

母が何やら「駅(実家の最寄り駅)へ寄って。」と言うので、「なんで?」と聞くと、「パジャマ買いたいの。」

・・・ん?パジャマ?

先日、入院中に着る部屋着を母に「おまかせするわ。」と言われて、私はルームウェア的なズボン2本・Tシャツ2枚・上に羽織るもの2枚・靴下2足を買って、送っていたのです。

そして、「届いた~」と連絡はありました。

ですが、その私が送ったルームウェアのことには一言も触れずに、今日の病院の帰りに「入院で着る綿のパジャマを買いに行くの付き合って。」と、サラッと言うのです。

母は、私があげた物は気に入らなかったら絶対に文句の1つも言う人なので、お礼も言われませんでしたけど文句も言われなかったので、送ったルームウェアが気に入らなかったわけでもなさそうですし。

なーぜー?

まあ、母がそうしたいならそうすればいいけどと、一緒にパジャマを選びましたけどね。

キャリーリュックは?

そして、無事に母はパジャマを買い、やっと実家に戻って、お昼ご飯を食べて。

その後、明日の入院の荷造りにとりかかりましたが、ここでも母の言葉に「え?」となった私でした。

私が調達したルームウェアを実家に送った時、入院の荷物を持っての移動は大変だろうと思って、私が持っていたキャリーリュック(未使用)に買ったルームウェアを入れて送ったんですね。

これに荷物を入れれば、移動が楽だろうと思ったのです。

ですが母は、明日の荷物の準備をしながら少し大きめのバックを私に見せながらサラッと「明日はこれに荷物入れていこうと思って。」と笑顔で言うのです。

「・・・あれ?キャリーリュックは使わないの?」と聞くと、「うん、使わない。」と。

「そ、そうか。でも、あると便利だと思うから、あげるよ?」と言うと、「いや、いらない。」

「う~ん、じゃあ、今日私持って帰ろうか?」と聞くと、「うん、持って帰って。」

と、こんな感じです。

いや、いいんですよ、キャリーリュックは私が勝手に良かれと思って勝手に送った物ですからね。

でも、言い方!言い方!

ドリンクも?

そして極めつけは、入院時に持って行くドリンクです。

入院中は、病室のあるフロアーからは出られないと先生から説明を受けました。

なので、病院の1階にある自動販売機や売店にも行けないため、入院時に自分でドリンクを持ちこまなければならないとのことで、私は500mlのペットボトルのドリンク(水2本・お茶2本・スポーツドリンク2本)も荷物に入れて送りました。

でも母は、350mlのお茶のペットボトルを片手に「小さい方がいいから。」と、私に見せてきました。

そこで「あれ?ドリンクも送ったでしょぉ?」と聞くと、サラッと「ヤダ。だって、重いもん。」とのこと。

ま、まさか!ドリンクまで一蹴されるとは!?!

なんだかここまでくると、私もさすがに「フッ…」と鼻で笑けてきましたね。笑

 

そんなわけで、私が買い揃えたルームウェア。

良かれと思って送ったキャリーリュック。

そしてペットボトルのドリンクまで。

全て母的には入院に必要ではなかったみたいです。

まあ、ルームウェアは自宅で着てくれれば良いですし、ドリンクは退院後に視界がクリアになって散歩に出た時にでも持って行ってくれればいいですけどね。

でもですよ、娘が入院する母のためにやったことをいとも簡単にサラッと無下にして、「ありがとうね」とか、「ごめんね」とか、何の一言もないところ、やっぱり母はナチュラルに無神経な人だなぁと改めて心の中で思いつつ。

とは言え、明日の手術、問題なく無事に終わってくれればそれでいいかと思いつつ。

50代のおばさんになってもなお、母にハートをすり減らされた今日一日でございました。

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