王蟲の正体

エッセイ

実は私、ちょうど2年くらい前にふと気づいたことがありました。

我が家のリビングのベランダ越しに見える町の景色の中、はるか向こうに、風の谷のナウシカの王蟲がいるのです。

夜になると攻撃色を放ち、決して近くはない距離でありながらあれだけの存在感があると言う事は、かなりな大きさの王蟲だと思われます。

 

・・・と、冗談はここまでにして(笑)ネタばらしをしますと。

遠くに見える何かの建物が、夜間になると建造物の存在を示す目印の「航空障害灯(赤色の照明)」を点灯させるのですが、その建物の形がちょうど大きな山のような王蟲の形に見えるのと、航空障害灯の数や位置が絶妙に王蟲が攻撃色を放っているように見えるので、私はこの遠くに見える建物のことを勝手に「王蟲」と名付けました。

そして、その話を昨年の秋くらいに何の気なしに夫に話したんですね。

「夜になるとさぁ、ベランダから王蟲が見えるんだよ。ほら、あそこ。赤い攻撃色を放ってるでしょ。」

すると、なぜだか?夫がこの王蟲の正体にもの凄く興味を持ってしまい

「いつか王蟲の正体(場所や建物)を確かめに行こう!」

と言い出したのです。

簡単に「確かめに行こう!」と言われましてもですね、先ほども書きましたが、決して近くはない距離であることは一目瞭然だし、見えている方角はざっくりとは分かるものの、場所も建物名も分からないのに何を目印にどうやって探せばイイかなんて全然わかりません。

何だったら、夜になって航空障害灯が点灯してからでないと分からないんじゃないかとさえ思われました。

 

そんなこんなの、今日のことです。

ちょっと必要なものがあって、家から歩いて行くにはちょっと距離があるショッピングモールまでウォーキングがてらあえて歩いて行ってみました。

この時点で、往復まぁまぁな距離になります。

それなのに、用事を済ませてショッピングモールを出た所で夫が

「そー言えばさ、王蟲って方角的にはこっちの方だから、このままちょっと探しに行こうや!」

と言い出しやがりまして、ここから私たちは、当てもない王蟲探しの旅に出発したのでした。

 

家からどんどん離れる方向に歩いて歩いて、どんどん日も暮れていき、大きな建物や背の高いタワーマンション等々見つける度に「アレかな?」「いや、こーゆー建物の形じゃないよ。」「コレっぽくない?」「いや、航空障害灯の数が足りなさそうだよ。」などとあーだこーだ言いながら歩いているうちに日もとっぷり暮れまして、高めのビルの航空障害灯が点灯し始めて、視界に入る範囲の所にとうとう王蟲と思われる建物が姿を現しました!

「アレじゃね?」「そうだよね!建物の形からしてもアレだよね!」「やっと見つけたね~!」

・・・・・っと言うことで、私は「これでもう帰れる♪」と思ってホッとしたんです。

それなのに夫は「せっかくやし、王蟲の姿を見に行こうや!」とノリノリで、結局は、延々と歩いて名も知らぬ建物の真ん前まで行きまして、名も知らぬ建物(王蟲)の写真まで撮っちゃって、グーグルマップで名も知らなかった建物の最寄り駅を検索して電車に乗って、やっと帰路に就くことが出来たのでした。

 

本日、当てもない王蟲探しの旅を終えて帰宅してみれば、歩いた距離はなんと14km弱。

なかなかな距離を歩きまわり、只今、疲労困憊でございます(^^;

エッセイ

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