今日は久しぶりに、私の不思議体験のお話を1つ。
感覚が研ぎ澄まされていたのかも
私は時々、原因も理由も分からなくて何のオチも無いので何とも説明のしようもない事ばかりなのですが、「えっ?今の何?!」みたいな不思議な体験をすることがあります。
見ようと思って何かが見えるようなことでは無いので霊感があるとかではないですけど、でも、誓ってウソでもないのです。
自分でも何も分からず疑問だけが残り続けるので、記憶の中でずっとモヤモヤしていてる感じで、なんかスッキリしません。
今になって思うに、私が人生の中で最もつらかった時期だと思う実家で暮らしていた20代の頃が、一番多く不思議な体験をしていたような気がします。
20代の頃、どんどんエスカレートして過激になっていく母の毒親っぷりに苦しめられていた私は、何度か実家を出ようと試みましたが、その度に許されなかったと言いますか、母に阻止されて実家を出られず、仕方ないと諦めて実家にいたらいたで、母が気に食わない事がある度に「今すぐ!出て行け!」と言われて続けて疲弊して、「ならば出て行きます。」と実家を出ようと準備を始めると、また阻止される、の繰り返し。
まさに、生かさず殺さず、籠の鳥、そんな状況だったので、365日24時間1分1秒、とにかく母の脅威に脅かされて暮らしていて神経が休まらずピリピリしていたと言うか、感覚が研ぎ澄まされてしまっていたのかもしれません。
それが原因で、20代の頃に不思議な体験が一番多かったんじゃないかな?と思ったりしています。
実家のある場所
私の実家は神奈川県の横浜市にあり、山や丘を住宅街にするために切り開かれたニュータウンのような地域なので、坂道だらけの町で暮らしていました。
そして、実家も小高い丘の上の方にあったので、帰りはどの方向から実家に向かったとしても、必ず坂道を上り詰めなければなりませんでした。
足腰の事を考えると日々の生活だけで鍛えられて良いかもしれませんけれど、部活が終わってヘトヘトで帰って来る時なんかは、実家へ続く最後の坂道はまさに「難所」もしくは「スキー場の上級者コース」レベル。
いや、本当にしんどかったです(^^;
そして、そんな小高い丘の上の方にあった実家へ向かう道と言うのが、丘のてっぺんに向かって真っすぐ伸びる坂道が何本かあって、その真っすぐ伸びる坂道の途中から横に伸びる道が何本かあって、てっぺんに向かって伸びる坂道同士を繋いでいました。
分かりやすく例えるなら、「中世の貴族が着ていたドレスのパニエ」のような感じ。
そして、坂道から横に伸びた道沿いに家が立ち並んでいたため、丘をものすごーく遠くから引きで見ると、丘に段々畑のように家が建っているように見えるのです。
なので例えば実家は、1階に面している庭からは、下の道に建っている家が見下ろせて、2階の東側にある部屋の窓からは、坂道のてっぺんにあるマンションの駐車場が見えると言う、ちょっと変わった位置関係の場所に建っているのです。
幼稚園児たちが遊んでいる
確かあれは私が25~26歳頃の事だったと思うのですが、ある真冬の深夜0時過ぎのことでした。
ちょうど日付が変わる頃に2階の自分の部屋で布団に入って、目を閉じて自然に眠りに落ちるのを待っていましたが、その日はちょっと寒くてなかなか寝付けなくて布団に入ったまま目を閉じていたところ、家の外から声が聞こえてきました。
「ワーッ…ワー…キャーキャァーッ…アハハハッ…ワイワイ………」
何を言っているのかまでは聞き取れませんでしたが、その声は確実に幼稚園児、しかも5人、なぜかそう思いました。
まるで、園児たちが幼稚園のお庭で遊んでいる声が聞こえてきているような感じでした。
布団で横になったまま目を開けて、パッと時計を見た所、時刻は深夜0時20分くらい。
「こんな夜中に何だ?」
と思いつつも、戸建ては外の音や人の話し声が聞こえやすいので、この声の距離感からして実家の上の道のマンションの駐車場で子供たちが騒いでいるんだろうなと思い
「きっと、マンションの住人の何家族かが子供たちを連れて一緒に出掛けて、夜中に車で帰ってきたんだろう。」
そう思って、気にせず寝ようと再び目を閉じました。
でも、子供たちのはしゃぎ声はしばらく続いて
「…あれ?はしゃぎ声が止まらない…なんかおかしい?……それに、親たちの声が聞こえない。」
もしも夜中に子供たちが騒いでいるなら、親たちも「静かにしなさい!」と注意して声を出してもおかしくないはずだし、静かにさせると思うのですが、大人の声は全く聞こえてこなくて、子供たちのはしゃぐ声だけが聞こえ続けました。
気付いた瞬間
子供のはしゃぎ声は甲高いですから
「ワーッ…ワー…キャーキャァーッ…アハハハッ…ワイワイ………」
私の感覚として2分くらい経った頃、心の中で
「何で?真夜中なのに親たちは子供たちを注意しないの?ちょっと近所迷惑だよ!って言うか、こんな真冬の夜中にいつまで駐車場にいるつもりなん?家に早く戻りなよ!」
と、さすがに私もイライラして、目を閉じたまま両手の人差し指を両耳に突っ込んで耳を塞ぎました。
・・・・・・・「ワーッ…ワー…キャーキャァーッ…アハハハッ…ワイワイ………」
…えっ?!?
もう一度さらにギュッと力を入れて指で両耳を塞ぎましたが
・・・・・・・「ワーッ…ワー…キャーキャァーッ…アハハハッ…ワイワイ………」
…あ。
ここで私、やっと気づいたのです。
声は外から聞こえてきているのではないと言うことを。
耳を塞いでも同じトーンで聞こえる幼稚園児5人がはしゃぐ声は、私の頭の中に直接聞こえているものなんだと。
そこからは一気に恐怖心が込み上げてきて、目を開けることも出来ず、聞こえ続けるはしゃぎ声をかき消すように心の中で「南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経」聞き覚えのあったお経をひたすら念じ続け、気付いたらいつの間にか朝になっていて、子供たちの声も消えていました。
あの頭の中に響いてきた子供たちのはしゃぎ声はいったい何だったのか?
それに何で私、幼稚園児が5人だと思ったのか?
あの声は今でも耳に残って忘れられず記憶に残っています。
ほらね、原因も理由も分からなければ、オチも無いと言う、このただ残るモヤモヤ感。
実に不本意です。
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