虫の知らせ、と言うと意味合い的には「良くない事が起こりそうだと感じること」なので、全てが虫の知らせではないのですが、予感?直感?第六感? 私は時々、本当に時々なんですけど、不意に何かを感じることがあるのです。
例えばちょっとしたことでは、道を歩いていて「この角から自転車が出てきそう…」と思って少しゆっくり歩いたら、まあまあなスピードで自転車が出てきたり。
実家にいた時、何となく「親戚が突然うちに来るような…」と思ったら、週末の夕方に静岡県に暮らす親戚家族が「ちょっと近くまで来たから(^^)」と言って本当に突然やって来たり。
普段はボォーッとしていて、お世辞にも勘が良いとは言えない人間なんですけどね。
それでもどうしてだか時々「あ、これ…」と何かを察知することがあるのです。
あ、これ当たるかも。と思った時のこと
今年の夏、家からほど近い運動公園のグラウンドに、関東サッカーリーグの地元のクラブチームの試合を観戦に行きました。
Jリーグのような立派なスタジアムではありませんが、一応小さいなりにも観客席もあったり、選手の中には元Jリーガーもいたりして、選手の家族や友達や、地元の少年サッカークラブの子たちや近所にお住まいらしき人たち、けっこう沢山の人が観戦に来て応援していました。
正確な人数は分かりませんけど、なんとなく200人くらいはいたんじゃないかなと思います。
そして、関東サッカーリーグと言えどクラブチームにはスポンサーになってくれている企業がいて、その日の試合終了後には、スポンサー企業からのプレゼントがありました。
観客が入場する時に番号が書かれた紙を渡されていて、イベントを進行する司会者が引いたくじの番号と同じ番号の紙を持っていた人に、プレゼントが渡されたのです。
この日のプレゼントは、1等は選手のサイン入りサッカーボール1名、2等は選手のサイン入りタオマフ3名、そして3等はスポンサー企業(製紙会社)からトイレットロール12ロールを1名。
試合を観に来ていた小学生くらいの子たちが「当たれー!当たれー!」と自分の番号の紙を握りしめてワイワイと楽しい抽選会となり、1等、2等、当たった人がその場でプレゼントを受け取りに行っていましたが、私はその時ふと「あ、最後のトイレットロール当たるかも。」なんて思ったんですね。
でも、司会者の人が引いたくじの番号は、夫の番号でも私の番号でもありませんでした。
「へへ、勘違いだったか。」と心の中で思っていたら、その番号の人が名乗り出て来なかったのです。
たぶん、試合終了と同時に帰ってしまったか、お目当ての1等2等が当たらなかったから帰ってしまったか、そんな感じではないかと思われます。
司会者の人も、このままスポンサー企業のプレゼントを無駄にするわけにはいかないので、「では、もう一度くじを引きます!」と言ってくじを引いて出た番号を大きな声で叫んでいましたが、なんと2回目も当選者が名乗り出てきません。
この間にも試合終了後のスタジアムから続々と人が帰り始めていて、焦った司会者の人は間髪入れずにまたくじを引いて、満を持して3回目のくじの番号を叫びました。
すると、私の横に座っていた夫が「あ、当たった。」とポツリと一言。
そして「ああ、やっぱり。何となく当たるような気がしてたのよ。」と私。
こうして私たちは、クラブチームのエンブレムのシールが張られた大きな紙袋に入った大量のトイレットロールをいただいて、帰路についたのでした。
愛犬の命を守れた時のこと
普段は皆無に等しい勘の良さですが、この時ほど、私が「察知した何か」に感謝したことはない出来事がありました。
それは、先代の愛犬と散歩していた時に起きました。
愛犬は、午前中と夜の1日2回、毎日欠かさず散歩していました。
散歩が大好きな仔だったのです。
その日は、前々日に降った大雪がまだ積もっていましたが、天気は晴天で気温的にはちょっと温かい日で、愛犬は雪も気にせず元気に散歩に出ました。
そして、いつものようにマンションの周りの道を歩いていて、人に踏まれることなく綺麗なままになっている道の両脇の雪の方へ行っては、クンクン臭いを嗅いだりしながら歩いていました。
そして、いつもの道の、いつもの角を曲がって。
相変わらず雪の臭いをクンクンしながらゆっくり散歩を楽しんでいた愛犬でしたが、私はその時、なぜか急にその曲がり角にある駐輪場の屋根が気になりました。
その駐輪場はちょっとした大きさの建物で、傾斜のある屋根になっています。
いつもはその駐輪場のことは気したことはありませんでしたし、愛犬と暮らすようになってから過去に大雪が降ったことは何度もありましたけど、その日は急に「ああ~、駐輪場の屋根の上にもかなり雪が積もっているなぁ…凄い雪だったなぁ~…」なんて思ったのです。
そして、自分でもどうしてだかは分からないのですが、のんびりクンクン臭いを嗅ぎ続けて立ち止まっていた愛犬にむかって「○○さん、行くよっ!(^^)」と言って歩き出すように急かして声をかけたのです。
そして、愛犬も素直に臭いを嗅ぐのを中断して4~5メートルほど歩いて、また道の脇の雪の臭いをクンクンと嗅ぎ始めて立ち止まりました。
すると、数秒後にすぐ後ろから
ズザザッ…ドドォーーーーンッ!!!
と大きな音が聞こえてきたのです。
ビックリして振り向いたところ、先ほどまで愛犬と私が立っていたまさにその場所に、駐輪場の屋根から滑り落ちてきた雪の塊が山になっていました。
その光景を見た時、思わずフリーズしてしまった私でした。
そして、すぐ目の前にあるバス停に並んでいた人たちも、間一髪だった私たちの事を見ていました。
もしもあのまま数秒あの場所にいたら、確実にあの大量の雪の塊は私たちに直撃していたでしょう。
その衝撃は、どれほどだったことか。怖
そして、あの雪の量からして、私はともかく愛犬は確実に雪に埋もれてしまっていたと思います。
感謝せずにはいられない
あのほんの数秒の出来事が、もしかしたら愛犬の命取りになっていたかと思うと、あの時の私が察知した何かが、ありがたくてなりません。
私が何かを察知したのか。
それとも、誰かが私に察知させてくれたのか。
スピリチュアル的なことは全く分からない私ですけど、目の前で大切な小さい家族を失わずに済んだこと、あの時ばかりは、もしも誰かが私に察知させてくれたのだとしたら、感謝しかありませんし、今でも感謝しています。
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